池辺良主演、小津安二郎監督、日本の映画である。
1950年代、東京・蒲田に住んでいる正二は、丸の内のオフィスビルで働くサラリーマンだ。
幼い子供を疫痢で亡くし、妻の昌子と二人で暮らしている。
夫婦仲は、あまりうまくいっていない。
正二は、仕事仲間と酒を飲んだりして憂さを晴らしている。
ある日正二は、病に伏せっている仕事仲間の三浦を見舞いに行くことになった。
その時、独身のキンギョこと千代に誘われ、一夜を共にする。
翌日、何くわぬ顔をして帰宅する正二だが、昌子は、浮気を疑いだした。
やがて、仕事仲間も二人の関係に気づき始める。
話の進行は緩やかで、修羅場みたいなものは無い。
ちょっとしたケンカ、程度だ。
だんだん盛り上がっていって、ついにクライマックスを迎える、という展開でもない。
だから、退屈である。
しかも、約2時間半の長尺だ。
監督や俳優のファンでない限り、途中で観るのを止めてしまいそうな作品だ。