日本のアニメーション映画である。
夜の草原。
幼い女の子が、母親を探しながら歩いている。
その時、一人の女性が女の子に話しかけてきたところで、岩戸鈴芽は目覚めた。
2023年、鈴芽は17歳、高校生だ。
東日本大震災で母親を亡くし、叔母の岩戸環に引き取られて、宮崎県で暮らしている。
鈴芽は、自転車通学だ。
ある朝、坂道を降っている途中、長髪のイケメン青年とすれ違った。
青年は彼女に、このあたりに廃墟はないかと尋ねた。
山上に廃れた温泉街があったので、鈴芽は教えてあげた。
青年は、扉を探していると言った。
鈴芽は、しばらくしてから気になって、温泉街に向かった。
そこに廃墟はあったが、彼はおらず、水が溜まった広場の真ん中に扉が立っていた。
鈴芽が扉を開けると、夢で見た星空と草原が広がっていた。
彼女は扉を潜ったが、そこには行けず、ただ反対側に出ただけだった。
反対側から見た扉の向こう側にも、同じように星空と草原があった。
鈴芽は足元にあった石に躓きそうになった。
彼女がそれを持ち上げると、突然それは猫に変わった。
そして、どこかへ走っていった。
その後、鈴芽が登校したのは昼前だった。
友達と一緒に弁当を食べようとした時、山から赤黒い煙のようなものが立ち上るのが見えた。
廃墟の辺りだ。
ところが、それが見えるのは鈴芽だけだった。
突然、みんなのスマホが鳴った。
緊急地震速報だ。
鈴芽は、廃墟に向かった。
赤黒い煙のようものは、あの扉から出ていて、青年が必死に閉めようとしていた。
この作品は重い。
シナリオがよく練られていて、引き込まれる。