野村万斎主演、日本の映画である。
都内の中堅メーカー東京建電で、営業会議が行われた。
営業二課課長、原島は極度に緊張していた。
定刻通り、営業部長の北川と、親会社ゼノックスの常務・梨田が入室した。
北川は、軍隊における鬼軍曹のようだ。
花の一課と呼ばれている営業一課の課長・坂戸は、今月もノルマ以上の成績を上げ、北川から褒められた。
二課は、今月もノルマ未達で、原島は北川から罵倒され、達成不可能な目標を掲げさせられた。
その中で一人、居眠りをしている社員がいた。
北川は、彼を睨みつけるだけで、何も言わない。
彼は、万年係長の八角民夫で、仕事ができない「お荷物」 だった。
会議で顔を潰された格好の坂戸は、八角に辛く当たる。
ある日、有給休暇を申し出た八角を、坂戸が罵倒した。
八角は坂戸をパワハラで訴えると、坂戸は人事部に異動させられた。
これは、極端な左遷だった。
新たな営業一課長には原島が就任したが、坂戸のように成果が上げられず、彼はまたしても会議で北川から叱責された。
怒鳴られた原島が怖気づいて椅子に腰を落とすと、そのパイプ椅子が壊れた。
八角は、北川を睨みつけていた。
野村万斎の姿勢が、狂言の舞台そのままだ。
何か効果を狙ってのものだろうが、監督の意図が分からない。
悪くはないが、違和感がある。