近松門左衛門原作、樋口可南子、堤真一主演、日本の時代劇映画である。
江戸時代。
大坂。
本天満町の油屋・豊島屋で、女将のお吉が殺された。
お吉は刺されていて、犯人と争った時に手の指を落としていた。
現場は樽から溢れた油に塗れていて、「河」の文字が入った油樽が一つ転がっていた。
時が遡る。
お吉は若い頃、油屋の河内屋に奉公していて、河内屋の幼い次男・与兵衛の世話もしていた。
与兵衛が4歳の時に父が他界し、番頭だった徳兵衛が義父になって河内屋を継いだ。
それが気に入らなかった与兵衛は、長じてグレ始めた。
お吉は、同業の油屋・豊島屋七左衛門に見染められて、嫁入りした。
そして、二人の子供を授かった。
放蕩の限りを尽くす与兵衛は、遊郭に借金をこしらえていた。
家を追い出された彼は、豊島屋に居候している。
豊島屋の子供たちは、遊んでくれる与兵衛に懐いていた。
与兵衛は、油屋の元締めである小倉屋の娘・小菊と、いい仲になっていた。
ある日お吉は、与兵衛が小菊を出会い茶屋に連れ込むところを目撃した。
お吉は与兵衛のいる部屋に踏み込み、彼に平手打ちを喰らわした後、小菊を連れ出した。
原作とは内容が異なっている。
お吉役の樋口可南子が美しい。