アメリカ、ドイツ、カナダ合作の映画である。
貧しい黒人の家に生まれたジェシー・オーエンスは、走るのが速かった。
中学生の頃から才能が開花した彼は、コーチに勧められてオハイオ州立大学に進学した。
そこは、黒人差別が根強い地域であり、もっと進歩的な大学に進学する選択肢もあった。
しかし、オハイオ州立大学には、陸上の名コーチ、ラリー・スナイダーがいたのだ。
目指すのは、ベルリンオリンピックだ。
ジェシーには、結婚の約束をした恋人と娘がいた。
彼は、生活費や仕送りを稼ぐためにアルバイトをしなければならなかった。
それで、練習を休んでしまった。
コーチは、練習を最優先できるような新しい仕事を紹介した。
アメリカではナチスに反発して、オリンピックをボイコットする世論が高まっていた。
政治とスポーツを分離して考えるべきだとの意見もあり、アメリカオリンピック委員会でも意見が分かれていた。
そこで、アベリー・ブランテージをドイツに派遣した。
彼は、ゲッベルス宣伝大臣と面会して、ナチスが人種差別をやめるならアメリカは参加すると約束した。
ジェシーは、短距離の世界記録を出すなどして、注目の的になった。
ロサンゼルスに遠征した時、彼は浮気をした。
その現場を新聞にすっぱ抜かれ、婚約者から約束不履行で告訴されてしまった。
この作品は、実話に基づいている。
昔のハリウッド映画と違って、ドイツ人のセリフがドイツ語だ。
リアリティがある。
