ノルウェーの映画である。
1920年、冬のノルウェー・ラルビク。
湖に浮かぶ氷に飛び乗った少年が、バランスを崩して水に落ちた。
少年は友人に助けられた。
1937年。
トール・ヘイエダールは妻リヴとともに、ポリネシア・ファツビル島に調査に来ていた。
当時、ポリネシア人はアジアから来たと言われていたが、トールは、南アメリカから来たと考えていた。
その証拠を集めるために島に移住し、10年間、調査を続けた。
1946年12月。
トールの「ポリネシア人は南アメリカから来た」説は、学者に受け入れられなかった。
当時の技術では、8000キロの後悔は不可能だと反論された。
そして、実証してみろと言われたのだった。
トールは、実際に後悔をするために、資金集めに奔走した。
技術者であり、今は冷蔵庫の販売員をしているヘルマン・ワッツィンゲルが、仲間に加わった。
資金集めがなかなか進まない中、二人はペルーに飛んだ。
そこには、すでに仲間が集まっていた。
幼い頃、トールの命を助けた幼馴染のエリック・ベッセンベルグもいる。
さらに軍人のクヌート・ハウグランド、電信技師のトルスティン・ロビー、スウェーデン人考古学社ベングト・ダニエルソンがメンバーだ。
バルサ材を使った筏づくりから始まった。
1500年前の技術こそ信頼できるとして、釘もワイヤーも使わない。
1947年4月28日、8000キロ離れたポリネシアに向けて、コン・ティキ号は出発した。
この作品は、実話に基づいている。
過剰な演出がないのが、いい。