イランの映画である。
イラン北部のコケル村に住む8歳アハマッドは、心の優しい少年だ。
小学校。
始業ベルが鳴っても子供達は騒いでいて、入っきた先生にキツく叱られた。
先生は、宿題を調べ始めた。
アハマッドの隣の席であるネマツァデが、ノートではない紙に宿題をしてきたため、先生に叱られた。
ノートを従兄の家に忘れてきたのが、原因だった。
彼が宿題のことで叱られるのは、これが3度目である。
先生は泣いているネマツァデに、次、ちゃんとしてこなかったら退学にすると言った。
帰宅して宿題をしようとしたアハマッドは、ネマツァデのノートも持って帰ってきてしまったことに気づいた。
二人のノートは、そっくりのデザインなのだ。
アハマッドは母に、ノートを返しにいきたいと言ったが、遊びたいだけだと考えた母は、許さなかった。
彼は仕方なく宿題に取り掛かろうとするが、ネマツァデのことが気になって手がつかない。
このままでは、明日、ネマツァデは退学になってしまう。
彼は母に、事情を説明するが、全く相手にしてくれない。
アハマッドは、母の隙を見て、家を飛び出した。
ネマツァデの家のあるポシュテ村は、遠い。
それに彼は、ネマツァデの家を知らなかった。
彼は、ポシュテ村を目指して駆け出した。
友達思いで一途なアハマッドを、応援したくなる作品だ。