アメリカの映画である。
1957年10月。
ソ連は、人類初の人工衛星「スプートニク」の打ち上げに成功した。
アメリカでは、冷戦の新たな火種になるのではないかと心配する人もいた。
高校生のホーマー・ヒッカムは、フットボールで奨学金をもらって大学進学を狙っていたが、体力がなく、諦めざるを得ない状態だ。
夜、スプートニクを一眼見ようと、街の人たちが広場に集まっていた。
やがて、瞬く星と同じくらいの光の点が、夜空を横切っていった。
ホーマーは、自分もロケットを飛ばしたいと思った。
彼は、友人のロイとオデルを誘って、花火の火薬を大量に詰めたロケットの発射実験を、自宅の庭で行った。
それは、爆発して柵を壊しただけで終わった。
ホーマーは、理系オタクでクラスで孤立しているクエンティンを、仲間に誘った。
四人は、ホーマーの自宅の地下室でロケットを作り始めた。
難しい溶接は、父の会社の知り合いに頼んで、こっそりしてもらった。
そして、完成。
ロケットは、飛び上がった途端に水平に飛行し、炭鉱夫の集まっているところに、ミサイルのように突っ込んでいった。
幸い、怪我人は出なかったが、ホーマーは父にひどく叱られた。
彼らは、街から8マイル ( 約13キロ ) 離れたところに、うってつけの場所を見つけて実験場にした。
そして、実験を繰り返す。
それを知った担任のライリー先生は、科学コンクールに応募するように勧めた。
そこで優秀な成績を収めれば、奨学金がもらえて大学に進学できるのだ。
ところが、ある日の打ち上げで飛んでいったロケットの行方が、分からなくなった。
山火事が発生し、ホーマー達は逮捕された。
この作品は、元NASAの技術者ホーマー・ヒッカムの回顧録に基づいた実話である。
ラストは、とても感動的だ。