アメリカの映画である。
ニューヨーク。
中国系アメリカ人女性のビリー・ワンは、30歳、物書きを目指している。
ビリーが地下鉄の駅に向かう途中、中国にいる祖母ナイナイから、電話がかかってきた。
ナイナイは病院にいて、これから検査を受ける。
病院のアナウンスが聞こえたビリーは怪訝に思うが、心配をかけないようナイナイは誤魔化した。
ビリーが帰宅すると、奨励金の選外になったとの通知が来ていた。
家賃も払えなくなったビリーは、近くに住む両親を訪ねた。
両親は、中国にいる甥のハオハオが結婚式を挙げるので、ナイナイの家に行くという。
たった一人の従兄弟の結婚式なのに、ビリーは行くなと言われた。
夜、父が悲しそうにしているので話を聞いた。
実は、ナイナイがステージ4の肺癌で、余命3ヶ月の宣告を受けたのだった。
それで、ハオハオの結婚式を口実にして、親戚一同がナイナイのところに集まることにしたのだ。
それを聞いたビリーは、絶対に行くと主張した。
しかし、感情を抑えられないビリーは、ナイナイに真実を言いかねない。
中国では、死期が近いことを告知しない。
言えば、恐怖で早死にしてしまうと信じられているのだ。
両親は、ビリーを残してナイナイの元に出かけていった。
大好きなナイナイが死んでしまうと思うと、ビリーはいてもたってもいられなかった。
そして、両親に黙って中国に帰り、ナイナイの家を訪れた。
ナイナイは、大喜びでビリーを迎え入れた。
この映画は、死生観について考えさせられる作品だ。
命は個人のものなのか、集団の一部なのか。