売れない漫画家、高崎晴子は結婚して5年目、夫の幹夫と暮らしている。
幹夫は、コンピューターソフトの外資系「ウェブソフトラボラトリー」社に勤めている。
彼女は幹夫を「ツレ」と呼び、幹夫は彼女を「ハルさん」と呼んでいる。
ツレはとても几帳面で、毎朝作る弁当に入れるチーズを、曜日ごとに決めている。
ネクタイも、曜日ごとに決まっていた。
晴子は真逆の性格で、ぐうたらな日々を過ごしている。
子供はおらず、イグアナ「髙崎イグ」を飼っている。
ある日、ツレが食欲をなくした。
翌朝、弁当が作れない、死にたいと言い出した。
ツレは晴子に勧められて、病院へ行った。
そこで、うつ病と診断された。
治るのに半年から一年半かかる。
知らせを受けた晴子は、ネットで調べてみた。
紹介されているうつ病の初期症状に、思い当たることがたくさんあった。
彼女は両親に電話で相談し、いつも通りに接すればいいとアドバイスを受けた。
やがて、ツレは電車に乗れなくなった。
体が拒否するのだ。
ツレは上司に相談するが、軽くあしらわれた。
帰宅したツレは、ぐったりして、そのままソファーに倒れ込んだ。
晴子は、会社を辞めるよう勧めた。
ツレは、一旦は拒否したものの、晴子に「会社やめないなら離婚する」と言われて受け入れた。
翌日、ツレは上司に辞表を出したが、受けてもらえなかった。
辞表は手書きが当たり前であり、さらに、平社員の場合は辞表でなく退職届だと言われてしまった。
主役二人のキャラもあるのだろうか、全体に、ほのぼのとした雰囲気に仕上がっている。