ヒュー・ジャックマン主演、アメリカの映画である。
1984年、アメリカ。
民主党の大統領予備選挙で敗れたゲイリー・ハートは、若くて勢いがあり、ジョン・F・ケネディの再来と言われた。
4年後、彼は出身のコロラド州にあるレッドロックス公演で、大統領選出馬を表明した。
「これまでに西部出身の大統領はいない、アメリカの未来は西部にある。」
若さとルックス、開拓者精神などが受け、彼はゴアやデュカキスを抑えて、最有力候補 ( フロントランナー ) になった。
ゲイリーは、経済・教育・環境の「3E」を掲げ、妻子をコロラドに残して、遊説に旅立った。
連日のスケジュールで疲れを感じた彼は、マイアミで小休止をとった。
知人のヨットでリラックスした時間を過ごし、ドナ・ライスという女性と出会った。
後日、マイアミ・ヘラルド社に「ハートが女性と密会する」という匿名電話があった。
記者がマイアミ国際空港から、それらしい女性を尾行すると、彼女はワシントンにあるハート宅に入っていった。
ドナである。
そのことは、スクープとしてマイアミ・ヘラルド氏の一面を飾った。
ハート陣営の参謀であるビル・ディクソンは、会見を開いて説明をするよう勧めたが、ハートは拒否した。
マスコミによる攻撃が始まった。
この作品は、事実に基づいている。
マスコミの力の大きさが、実感できる。
マスコミは、人一人を抹殺するどころか、政治に影響を及ぼし、国の未来さえ変えかねない。
国民の民度が低いほど、マスコミの影響力は大きくなる。
疫病や戦争の話題で加熱している現在の日本の状態も、同じだ。