中国の映画である。
チベット高原北部、中国最後の秘境と呼ばれている「ココシリ」には、チベットカモシカをはじめ多種多様の野生生物が生息している。
なかでもチベットカモシカの毛皮は、欧米で高く売れたため、乱獲が続いた。
1985年には100万頭もいたのに、わずか数年で1万頭にまで激減した。
1993年、密猟者を取り締まるため、チベット族の元軍人リータイを隊長とする、民間パトロール隊が結成された。
1997年、パトロール隊の隊員が任務遂行中に射殺された。
この事件を取材するため、北京からジャーナリストのガイがやってきた。
ガイが到着した時、ちょうど隊員の葬儀が行われていた。
彼は、隊員たちの宿泊施設に泊めてもらった。
夜、隊員たちがパトロールに出発する。
ガイは、同行した。
一行は、チベットカモシカの繁殖地付近で車を降り、密猟者を探した。
出発して3日目、湖畔に大量に捨てられたカモシカの死体を発見した。
毛皮が剥がされた死体を、ハゲタカが啄んでいる。
リータイは怒りに燃えた。
この作品は、実話に基づいている。
隊長の無能さに腹が立つ、不愉快な作品だ。
ただ、考えさせられる。