内野聖陽主演、日本の時代劇映画である。
江戸時代。
豆腐屋を営む清兵衛とおしのの夫婦には、正吉という子があった。
ある日、大勢が行き交う永代橋で、正吉が行方不明になった。
20年後、深川。
桶屋の娘おふみが、品物を届けに出かけたところ、長屋にある井戸の水を口に含み、美味いとつぶやく男がいた。
興味が湧いた彼女は、男に話しかけた。
男は永吉と言い、京から下ってきたところだった。
ここで豆腐屋を開くという。
おふみは、永吉を買い出しに連れて行った。
道具を買い揃えた後、永吉は豆腐屋「相州屋」に立ち寄った。
永吉は法外な値段に驚いた。
しかし、値段が高いのは、京の豆腐の何倍もの大きさゆえのことだった。
おふみのとりなしで、一丁、買うことができた。
永吉は、「京や」を開いた。
初日の朝、店の前には近所の人が大勢、待っていた。
その日は沢山売れたが、翌日から売れなくなった。
江戸の豆腐と比べて、柔らかすぎ、深川の人の口には合わなかった。
この辺りで豆腐を売り歩いている嘉次郎は、平田屋から「京や」の豆腐をもらって口にした。
美味かった。
嘉次郎が売りに来た時、永吉が買いに来た。
嘉次郎は、売ることなく追い返した。
しかし、彼は、永吉の豆腐の味も、その心意気も認めていた。
そして、相談に来たおふみに、売るためのヒントを与えた。
中盤が退屈だ。
VFXが稚拙で違和感が拭えない。
物語そのものは、よかった。