市川雷蔵主演、日本の時代劇である。
雨の夜。
帰宅途中の眠狂四郎は、女に声をかけられた。
体を買ってくれと言う。
女は能面をつけていた。
その話し方から、武家育ちであると狂四郎は見抜いた。
身の上話を聞いてやった狂四郎は、一両を女に与え、抱くことなく去った。
屈辱に感じた女は、自害した。
狂四郎が棺桶を見送っていると、以前斬ったムササビ半蔵の妹おりんが付き纏ってきた。
おりんは、兄の仇を打つつもりだ。
翌日、大工の娘・お糸が鶴松という子供を連れて、狂四郎を訪ねてきた。
お糸は、自害した女・佐絵の遺書と、狂四郎が置いてきた一両を持ってきた。
鶴松は岩代藩の城主と御殿女中・佐絵の間にできた隠し子で、追放されていたのだったが、世継ぎとして連れ戻されようとしていた。
お糸は狂四郎に、鶴松を匿って欲しいと頼んだ。
佐絵のことで罪悪感があり、また、大人の都合で子供を振り回すことを許せなく思った狂四郎は、引き受けた。
岩代藩の江戸家老・菊村外記は、鶴松を取り返すために政五郎を殺し、狂四郎のもとにやってきた。
おりんが、狂四郎の隠れ家を告げ口したのだった。
一対一の対決と、圧倒的多数の敵との戦い、両方とも見応えがある。