1953年、秋。
キャサリン・ワトソンは、名門女子大であるウェズリー大学に美術講師として赴任した。
ウェズリー大はアメリカ一保守的な大学として知られていて、彼女は、学生を変えたいと思っていた。
下宿の部屋に案内された彼女は、さまざまな禁止事項の説明を受けた。
初めての講義。
生徒たちは、事前に教科書を読んできていて、彼女が説明する前に答えを言い当てた。
その日、彼女がそれ以上準備していなかったので、生徒たちは帰ってしまった。
それで彼女は、学部長から辛辣な注意を受けた。
キャサリンは、保健室の看護師アマンダ・アームストロングに励まされ、次の授業では、教科書に載っていない作品を扱った。
クラスのリーダー的存在であるエリザベス・ウォーレンは、生徒に避妊具を与えているとして、アマンダを告発した。
評判が落ちることを恐れた大学は、21年も働いてきたアマンダを解雇した。
大学の方針は、勉強よりも、良妻賢母になることだった。
キャサリンは、疑問を感じるようになった。
変化させようと孤軍奮闘する主人公に、肩入れしたくなる。