日本の映画である。
東京。
24歳の青山隆は、就職活動で唯一、内定をくれた会社で営業マンをしている。
そこはいわゆるブラック企業で、ノルマが達成できない隆は、いつも部長の山上から罵倒されていた。
営業成績トップの五十嵐美紀は、ご褒美として部長から金一封を手渡されるが、ノルマ達成のプレッシャーに、押しつぶされそうな日々を送っている。
隆は、毎日のように残業していた。
残業は、3ヶ月連続で150時間を超えている。
一人で残業中に、実家の母から電話がかかってくるが、冷たく対応してしまう。
彼の部屋は、実家から送られてきた果物や野菜が、そのまま放置されて腐りかけている。
片付ける時間も取れないのだ。
隆は疲れ果てていて、自由になりたいと思った。
そして、駅のホームで、ふらふらと入ってきた電車の方によろめいていった。
突然、青年が彼を抱き止めて、救ってくれた。
「久しぶりやん。俺、ヤマモト。」
派手なシャツに短パン姿の彼は、小学校の同級生だという。
二人は、そのまま飲みに行った。
ヤマモトを思い出せない隆は、トイレに行くふりをして、同級生に電話して確かめた。
すると、小学3年の時に転校して行ったヤマモトケンイチという子がいた。
話が盛り上がり、連絡先を交換した。
翌朝、アパートの外から名前を呼ぶ声がするので、窓を開けると、ヤマモトが木に登っていた。
休日だから出かけようという。
ヤマモトと遊んでいるうちに、隆は元気が出てきた。
そして、彼のアドバイスに従って、大きな契約に成功した。
しかし、書類が間違っていて、大きな損失を出してしまった。
気持ちの良い作品である。