スティーブン・スピルバーグ監督、アメリカの映画である。
テキサス州立刑務所。
ルー・ジーン・ポプリンは、軽犯罪で服役している夫クロヴィスに面会に来た。
この時、彼女も窃盗で服役していて、出所したばかりだった。
二人が刑務所に入っていたため、息子のラングストンが里子に出されていた。
ルーは出所したものの、育てる資格がないされてしまった。
そこで、夫を脱走させて、一緒に息子を取り返しに行くことを思いついた。
話を聞いたクロヴィスは、刑期が残り4ヶ月だけだからと反対した。
しかし離婚を切り出されては、妻に従うしかなかった。
ルーは、男の服を下に着込んでいて、夫はトイレで着替えた。
そして、面会者のふりをして、脱走に成功した。
二人は、別の囚人の面会に来ていたノッカー老夫婦の車に乗せてもらい、目的地シュガーランドを目指した。
ところが、ノッカー氏は恐ろしく安全運転だった。
それで、スピードが遅すぎるとしてパトカーに止められてしまった。
脱走がバレたと勘違いしたルーは、運転席に乗り込み、車を発進させた。
犯罪者だと思ったスライド巡査がパトカーで追跡すると、程なくしてルーは斜面の木に激突してしまった。
スライド巡査が降りてきたところ、クロヴィスが彼の拳銃を奪う。
そして、彼を人質にしてパトカーで目的地を目指した。
連絡を受けたタナー警部は、検問所を設けるが、人質を取られているので手が出せない。
ただ、追跡するばかりだ。
やがて、追跡するパトカーが、14台にもなった。
これをマスコミがかぎつけて報道すると、彼らを捕まえて名を挙げようとする者も出てきた。
警察は、そういう奴らから彼らを護る羽目になる。
この作品は、スピルバーグ監督の長編デビュー作である。
いわゆるバカップルなのだが、子供を取り戻したいという夫婦、特に母親の純心な気持ちが、心を打つ。
邦題は、全く内容に合っていない。
付けた奴は、この作品を観ていないか、馬鹿なのだろう。