2008年8月。
ユダヤ系の青年ジョナサンは、病床の祖母から、ダビデの星のペンダントと一枚の写真を手渡された。
そこには、若き日の祖父と、若い女性が写っていた。
写真の裏に描かれた女性の名前は、アウグスチーネとあった。
ジョナサンは女性のことを尋ねたが、祖母は、何も言わず亡くなった。
写真を見つめていたジョナサンは、アウグスチーネが着けているペンダントが、祖父の遺品の中にあったペンダントトップと同じだと気づいた。
ジョナサンは、何でも収集する癖があり、そのペンダントトップも保存していた。
ジョナサンは、アウグスチーネを探しに、ウクライナに旅立った。
到着した彼を迎えたのは、観光ガイドのアレックスと、その祖父、そして愛犬サミー・デービス・Jrだ。
アレックスは、アメリカかぶれで拙い英語を話すが、親切だ。
彼の祖父は、目が見えないと言いながらも、車を運転する。
犬が苦手なジョナサンだったが、無理矢理、犬と一緒に車の後部座席に押し込められた。
そして、出発。
この作品は、コミカルなロードムービーだが、内容は非常に重い。