アメリカの映画である。
田舎町の聾唖学校に、青年が教師として赴任してきた。
彼は、手話だけでなく発声練習をさせ、生徒達の評判もよかった。
ある日、手話で喧嘩している女性を見かける。
彼女は、この学校の卒業者で、事務員として働いていた。
美しさに惹かれた彼は、彼女にアプローチするが、彼女は心を閉ざしていた。
彼は、彼女の母親に会いに行き、過去を聞いてショックを受ける。
それでも、愛していることに変わりなく、彼女に告白した。
この後、波乱が待っている。
主演女優は、マーリー・マリトン。
彼女は、役柄と同じハンディを持っている。
だから、演技が自然で、違和感がない。
健常者には理屈でしか解らない、ハンディキャップを持つ者の苦しみが、演技のバックボーンとなっている。
あらためて思うに、主演の彼女に言葉の台詞がないのである。
表情と仕草、そして手話だけで、自己表現をしているのだ。
声の大きさ、台詞の抑揚、遅速などが使えないのに、ここまでやれるのかと思うと、感動ものである。