クリス・ヘムズワース主演、アメリカの映画である。
1850年2月、マサチューセッツ州ナンタケット。
作家のハーマン・メルヴィルは、トーマス・ニッカーソン老人を訪ねた。
トーマスは、昔、太平洋で遭難した捕鯨船「エセックス号」の最後の生き残りだ。
取材に来たハーマンに対し、トーマスは「船は座礁した」としか答えない。
トーマスは頑なに拒んでいたが、妻の説得により、話すことを承諾した。
1819年。
一等航海士オーウェン・チェイスは、身重の妻を残してエセックス号に乗る。
数多くの実績を残してきた彼は、船長になるはずだった。
しかし、船長に選ばれたのは、島で代々続く捕鯨一家の御曹司ジョージ・ポラードだった。
彼には捕鯨の経験はなかった。
金が必要だったオーウェンは、報酬を上乗せさせて引き受けた。
トーマスも、捕鯨船に乗るのは初めてだった。
オーウェンとジョージは、互いにぶつかり合い、険悪な雰囲気だった。
嵐が近づくのが見えた。
オーウェンは進路変更を申し出たが、甘く見ていたジョージは、船を嵐に突っ込ませた。
船は、オーウェンの機転により沈没を免れた。
3ヶ月後、ようやく一頭の捕鯨に成功して、50樽分の鯨油を手に入れた。
周囲の鯨は捕り尽くされており、その後は一頭も見つからない。
彼らはそこで、「悪魔」と呼ばれる巨大な鯨の話を聞いた。
この作品は、極限状態に置かれた船員たちの、過酷な日々が描かれている。
回想シーンが、途中で途切れないのがいい。