フランスのアクション映画である。
主人公サミュエルは、平凡な看護助手であり、妊娠中の妻と仲むつまじく暮らしていた。
ある日、彼が勤める病院に身元不明の男が運び込まれた。
彼は交通事故で、重傷を負っていた。
そして何者かに人工呼吸器を外されて殺されかけたため、警察の護衛がついた。
そんな時、サミュエルの妻が誘拐され、男を連れ出せと要求された。
サミュエルは男を連れ出して逃げる。
ところが、すんなり交換とはいかない。
男はサルテという名で、指名手配されている犯罪者だった。
交換に失敗した彼らは、サルテの隠れ家に身を寄せる。
彼らに友情のようなものが芽生えてくるのは、面白い。
ここに、ファーブル刑事のチームと、ヴェルネール刑事のチームが、絡んでくる。
しかもこの二人は、仲が悪い。
この映画は、サミュエルの走るシーンが多い。
逃げているのだが、普通の看護師の運動能力で、そんなに走り回れるのかというほど、逃げ回る。
ハラハラドキドキが、息もつかせぬスピードで展開されるので、見応えのある作品だ。
感動するような映画ではない。
一時の高揚感を与えてくれる、エンターテイメントそのものの作品である。