captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

サマー・ウォーズ

日本のアニメ映画である。

 

仮想世界OZ ( オズ ) が、人々のアバターによって納税その他の社会サービスを行なっていた。

 

高校2年生の健二は、憧れの先輩・夏希からバイトに誘われた。

 

田舎にいる栄おばあちゃんの誕生パティーに同行する、というものだ。

 

しかし、夏希に婚約者として紹介され、その振りをすることになった。

 

その夜、健二の携帯電話に「数字の羅列」が送られてきた。

 

数学が得意な健二は、暗号解読とばかりに解いて送信する。

 

それは、OZの管理パスワードだったのだ。

 

送信してきたのはラブマシーンというAIだった。

 

ラブマシーンはOZを乗っ取り、社会を混乱させる。

 

健二と、夏希の一族が協力してラブマシーンを封じ込めることに成功するが、僅かの隙に逃がしてしまう。

 

解放されたラブマシーンは、人工衛星を各施設に落下させようとしていた。

 

栄おばあさんの元に集まった親族が団結してAIと戦うのだが、設定が都合良すぎる。

 

アニメだから、細かいことを言うのはよそう。

 

楽しければいいのだ。

 

近頃は、核家族化が進んでいるばかりか、離婚して母と子、二人きりの生活が増えてきている。

 

親戚づきあいも、希薄になりつつある。

 

会ったこともない「いとこ」、というケースもある。

 

そんな時代に、26人もの親族が結集して、一致団結するのは、一つの憧れでもある。

 

しかし、登場人物と事件の大きさのバランスがとれていないから、違和感が残る。

フルスロットル

ポール・ウォーカー主演、アメリカの映画である。

 

2018年のデトロイトが舞台だ。

 

街は犯罪がはびこり、特に「ブリック・マンション」は、荒れ果てていた。

 

市は、マンションを取り囲む壁を建設しており、新たな都市計画もあった。

 

ブリック・マンションの一室。

 

リノは、麻薬王トレメインからくすねた大量の麻薬を、風呂場で処分していた。

 

そこへトレメインの手下が、取り返しに来る。

 

刑事のダミアンは、ブリック・マンションで父親を殺されていた。

 

彼は、トレメインに復讐することを、目的としていた。

 

ある日、高性能の中性子爆弾麻薬王に盗まれ、時限装置が作動した。

 

ダミアンは市長から要請を受け、ブリック・マンションに潜入して起爆装置を解除することになった。

 

その際の相棒として、リノと組むことになる。

 

恋人をトレメインに拉致されていたリノは、ダミアンと共にブリック・マンションに向かった。

 

この映画は、最初から派手なアクションシーンが続く。

 

進行のテンポが良く、気持ちが良い。

 

リノが逃げる時のパルクールは、爽快だ。

 

そしてこの作品は、ポール・ウォーカー最後の主演作である。

リング

鈴木光司原作の小説を映画化した、日本のホラー映画である。

 

テレビ局のディレクター浅川玲子は、都市伝説となっている呪いのビデオを取材していた。

 

姪の智子と友達三人が、同じ日に亡くなっていた。

 

彼女たち4人は伊豆の貸別荘に、一緒に遊びに行っていた。

 

4人の死に顔は、恐怖に引きつっていて、死因は心不全

 

玲子は、元夫の竜二と共に、その別荘を訪ねる。

 

そこで、超能力者・山村志津子の存在を知る。

 

さらに、彼女の娘・貞子が、鍵を握っていることも。

 

この作品は、ホラー映画としては第一級の作品である。

 

20年ほど前のものなので、観ていない人もいるだろうから、これ以上ネタバレにならないようにしたい。

 

「サダコ」ブームを巻き起こしたくらい、怖い映画だった。

 

DVDを借りてきて、夜、1人で観ることをお勧めする。

 

最大限の恐怖を、堪能できるだろう。

スニーカーズ

ロバート・レッドフォード主演、アメリカの映画である。

 

ベトナム戦争の最中、大学生のマーティンとコズモは銀行をハッキングしていた。

 

政党や政治家の金を、反戦団体の口座に移していたのだ。

 

マーティンがピザを買いに出て戻ってみると、FBIがやってきてコズモを逮捕していた。

 

彼は、コズモを見捨てるしかなく、そっと逃げ出した。

 

それから二十数年経ち、マーティンは「スーニーカーズ」という合法ハッカー集団のリーダーになっていた。

 

スニーカーズは、銀行などの依頼を受けてコンピューターをハッキングし、脆弱なところを見つけるのが仕事だ。

 

ある日、NSAを名乗る男達が事務所にやってきた。

 

彼らは、隠していたマーティンの過去を知っていて、半分脅して仕事を依頼した。

 

その仕事は、ある数学者の研究成果を盗み出して欲しいというものだった。

 

スニーカーズは、無事、成功する。

 

しかし、盗み出した物を調べてみると、それは、全ての暗号を無効にする万能キーだった。

 

彼らに、身の危険が迫る。

 

仕事を依頼したのは、かつて見捨てたコズモだった。

 

後半は、ハラハラドキドキさせられる。

 

入り込める作品だ。

 

ロバート・レッドフォードは、相変わらず格好いい。

 

派手なアクションシーンが無くても、楽しめた。

 

 

暗闇でドッキリ

ピーター・セラーズ主演、アメリカのコメディ映画である。

 

パリの大富豪バロン邸で殺人事件が起きた。

 

乗り込んだクルーゾー警部は、メイドのマリアに一目惚れ。

 

しかし、容疑者としてマリアは逮捕される。

 

「美しいマリアが犯人のはずがない、真犯人をかばっているのだ」として、警部はマリアを釈放し、後をつけた。

 

ところがバロン邸では、庭師が殺されていて、そばに凶器を持ったマリアが立っていた。

 

再び、マリアは逮捕される。

 

再度釈放し、今度は部下のエルキュール刑事に尾行させた。

 

彼女がキャンプに入ったと知らせを受けたクルーゾーは、現場に急行し、キャンプに潜入する。

 

そこは、ヌーディストキャンプだった。

 

クルーゾーが、ようやくマリアを見つけた時、バロン邸の女中がそばで死んでいた。

 

二人は、裸のままパリへ逃げた。

 

クルーゾーの行く先々で、殺人事件が起きる。

 

愉快なドタバタ喜劇だ。

 

殺人や死を重く扱っていない。

 

ドリフのコントを観ているような感じで、笑える作品である。

 

それでも、最後にはちゃんと、事件は解決するのだ。

 

結末には、納得できない人かいるかもしれないが、これは、喜劇なのだ。

 

 

ダンケルク

イギリス、アメリカ、フランス、オランダ合作の映画である。

 

第二次大戦、フランスの港町ダンケルク

 

ドイツ軍に追われダンケルクの浜辺まで逃げてきた連合軍兵士達の、救出作戦を3つの方向から描いている。

 

1つは、浜辺に逃げてきた兵士の一週間。

 

フランス兵トミーは、仲間が全滅し、一人で何とかダンケルクの浜辺まで逃げてきた。

 

そこには救助を待つイギリス兵が四十万人もいて、フランス人の彼が救助船に乗り込む余地は無かった。

 

しかし、イギリスの軍服を着たギブソンと共に、負傷兵を手当てしながら救助船に潜り込み、出発した。

 

程なくしてドイツ軍の攻撃を受け、船は沈没する。

 

救命ボートに乗り込んだ将校達が、先に逃げてしまい、トミーとギブソンは再びダンケルクに泳ぎ着いた。

 

そこで、オランダの救助船に乗り込むことが出来たが、これもまた、出港してまもなくドイツ軍の攻撃を受けて沈没する。

 

二つ目の視点は、救助に向かう民間船ムーンストーン号の一日である。

 

船長のミスター・ドーソンは、息子のピーター、その友人ジョージを連れてダンケルクに向かっていた。

 

途中、救命ボートに乗る一人の将校を救助する。

 

かれは、トミー達を見捨てた将校の達の、たった一人の生き残りだった。

 

将校は、ダンケルクへ向かうことに抵抗し、ジョージに大怪我を負わせる。

 

上空を、三機のスピットファイアダンケルクに向かって飛んでいった。

 

ムーンストーン号は、その後、不時着したスピットファイアから、若い兵士コリンズを救助した。

 

そして、戦火のダンケルクに突入していく。

 

三つ目の視点は、スピットファィアの1時間だ。

 

スピットファイアは、ドイツ軍と激しい戦闘で、隊長機が撃墜されてしまう。

 

燃料計が故障したファリア機は、コリンズ機の燃料系を頼りに進撃する。

 

しかし、次の戦闘でコリンズは不時着。

 

ファリアは、単独でダンケルクに向かった。

 

後半は、この3つの物語が重なってくる。

 

見応えのある作品だ。

 

戦争の勝ち負けではなく、救出作戦が成功するか否かを描いた作品だけに、手に汗握るシーンが多い。

 

逃げても殺されるのが戦争だし、逃げるだけで抵抗できない敵を殺さねばならないのも戦争なのだ。

 

考えさせられる映画である。

アントマン

アメリカの映画である。

 

主人公スコット・ラングは、窃盗などの罪で服役していたが、刑期が満了して出所した。

 

前科者の彼に世間は冷たく、就職してもすぐにクビになる。

 

前妻マギーは警官バクストンと婚約していた。

 

スコットは、娘キャサリンの誕生パーティーに押しかけたが、マギーらに追い返されてしまう。

 

金が欲しい彼は、窃盗仲間と共に、富豪の老人宅に忍び込む。

 

しかし金庫の中に入っていたのは、ライダーが着るスーツみたいなものだった。

 

仕方なく、それを持ち帰る。

 

それは、アントマンのスーツだった。

 

開発者のピム博士が、弟子であり彼を裏切ったダレン・クロスの暴走を押さえるため、スコットをアントマンにすることにしたのだった。

 

ダレンはピム博士の技術を盗み、アントマンになるスーツを大量生産して軍に売りつけようとしていたのだ。

 

スコットは、身体の大きさを変化させたり、蟻をコントロールする技術を身につけるための訓練をする。

 

最初から強いのではなく、「負け組」が鍛えて強くなるのは、ジャッキーチェンの映画やロッキーシリーズにも共通するものだ。

 

観ているものの共感が得られる。

 

確執のあるピム博士と彼の娘ホープが、和解する。

 

両親が離婚していても、父を慕うスコットの娘キャサリン

 

このようなものを描くのは、「家族仲良く暮らしたい」というアメリカ人の憧れなのだろう。

 

ホープを吹き返している内田有紀が下手すぎて、実に不愉快だった。

 

ちょい役だが、スコットの仲間の吹き替えをブラマヨの小杉がしていた。

 

こちらは、話にならない。

 

このようなド素人を使うのは、何の意図があるのだろう。

 

俳優と姿形が似ているからなのか。

 

ホープは出番が多いから、余計にイライラさせられた。