中村雅俊主演、日本の映画である。
大手建設会社重役の橘孝平は、定年を迎え退職した。
会社からは残るように説得されたが、彼は新たな人生を歩む決心をしていた。
彼は、元々画家になりたかったのだが、堅実に就職し、上司の娘ちひろと結婚、一人娘を授かったが、ひたすら仕事の日々だった。
退社後、彼は愛人のマンショに寄ってから帰宅した。
これから愛人の経営するベンチャー企業の共同経営者になるのだ。
自宅には、出産間近の娘マキが、同棲中の八木沼等を連れてきていた。
孝平とマキは関係がぎくしゃくしていて、すぐに喧嘩になり、マキは席を立った。
孝平とちひろは、帰ろうとする二人に、離婚することを告げた。
翻訳家の長谷部麗子は、医学用語の翻訳を医師の佐伯静夫に手伝ってもらっていた。
独身の麗子は、真面目な静夫に惹かれて行った。
静夫は5年前に妻を亡くし、娘の理花と二人暮らしだ。
離婚したちひろは、麗子の家政婦として働くことになった。
料理上手なちひろを気に入った麗子は、作家の友人・麻生圭一郎の出版記念パーティーに、ちひろを連れて行った。
美しく着飾ったちひろを、圭一郎は気に入った。
ちひろが利用している魚屋の主人・松山正彦は糖尿ぎみで、佐伯医師に診てもらっている。
妻の光江は、渋る正彦にハッパをかけながらウォーキングに連れ出す毎日だ。
この作品は、三組のカップルのすったもんだの出来事を扱っているだけのもの。
さりげない伏線がうまく回収されているのは、見事だ。