フランスの映画である。
17世紀、喜劇作家として売れているモリエールは、喜劇以外のものも書きたかったが、世間は彼に、喜劇を期待していた。
彼は、若かりし頃に思いを馳せる。
1644年、22歳のモリエールは劇団を立ち上げるが、失敗して借金を背負う。
ついには、投獄されてしまった。
彼に救いの手を差し伸べたのが、金持ち商人のジュルダンだ。
ジュルダンは片想いのセリメーヌの気を引くため、モリエールを使う。
モリエールは、司祭タルチュフを名乗りジュルダンの末娘の教育係になった。
そして、ジュルダンの妻エルミールと不倫関係になる。
一方、セリメーヌの愛人ドラント伯爵は、ジュルダンを騙して大金をせしめていた。
貴族になりたいジュルダンは、娘をドラント伯爵の息子の嫁にと、持ちかけた。
ドラント伯爵としては渡りに舟だが、ジュルダンの妻エルミールは大反対だ。
人間関係がややこしく絡み合う、喜劇である。
傍から見ると喜劇だが、思惑通りに行かない当事者には、悲劇なのだろうな。