菅田将暉主演、日本の映画である。
昭和20年4月7日。
大日本帝国海軍戦艦「大和」は、多数の米軍機による攻撃を受けていた。
左舷に集中して魚雷を受けた大和は、左に傾き、転覆。
中央付近が爆発して、沈没した。
3000名余りの乗組員が、犠牲になった。
その12年前、昭和8年。
山本五十六海軍少将は、これからは航空機の時代だと考えていた。
彼は新しい航空母艦を、藤岡善男造船少将に設計させていた。
しかし、海軍には大艦巨砲主義が蔓延っていた。
新造艦検討会議が開かれた。
山本は空母を推したが、嶋田繁太郎少将は巨大戦艦を主張した。
会議は平行線に終わり、半月後に結論を持ち越した。
夜、空母派の山本少将、藤岡少将、永野修身中将は、料亭で今後の策を練った。
平山忠道造船中将が設計した巨大戦艦の建造費が、安すぎたのだ。
山本らは、平山が虚偽の数字を出したことを証明すれば、平山案を潰せると見込んでいたが、たった2週間で計算できる者がいなかった。
この料亭で山本らは、櫂直 ( かい ただし ) という、元帝国大学数学科の青年と出会った。
山本は、彼なら計算できるのではないかと見込んだ。
見応えのある作品だ。
大和の艤装が正確に表現されている。
その他、戦艦長門や空母赤城、米軍機も正確に描かれている。
他の作品は、その部分で興醒めさせられるのだが、これは満足した。