フランス、ドイツ、スイス合作の映画である。
世界的な指揮者であるピエール・ラモンジュは、母の葬儀のために帰郷した。
葬儀の後、家で寛いでいると、一人の男性が訪ねてきた。
幼い頃、寄宿舎で共に過ごしたぺピノだ。
ぺピノはピエールに、マチュー先生の形見である日記を手渡した。
日記が読まれる。
1949年、孤児や問題児ばかりを収容した「池の底」という寄宿舎があった。
元音楽教師のクレマン・マチューが、舎監として赴任してきた。
マチューは、音楽家としては挫折していた。
寄宿舎の門のところで、ぺピノという少年が立っていた。
ぺピノは、土曜日に両親が迎えに来ると信じていた。
問題児がいたずらをして、職員が怪我をした。
ラジャン校長は、誰がやったのか名乗り出るよう言ったが、子供達は黙っていた。
そこで校長は、無実と知りながら、見せしめのために一人の生徒を罰した。
子供たちの悪戯は、酷いものだった。
また、騒がしくて授業にならなかった。
その生徒の中に、ピエールがいた。
寄宿舎に、ピエールの母ヴァイオレットが訪ねてきた。
マチューは彼女に一目惚れした。
マチューは、子供達に歌を教えることにした。
練習が始まり、だんだんレベルを上げていった。
ピエールは、コーラスに参加することなく、一人、教室で歌っていた。
彼は、天使のような「奇跡の歌声」を持っていた。
マチューは、彼をコーラスに入れた。
やがてピエールは、ソロで歌うようになった。
校長は、マチューがコーラスを教えるのが疎ましく、授業中に歌うことを禁止した。
歌声が綺麗だ。