緒形拳主演、日本の映画である。
鍼医者の藤枝梅安は、井筒屋でおもんを抱いた後、提灯を片手に夜道を帰っている。
誰かが後をつけてきている気配がした。
梅安は、立ち止まる。
すると浪人が、斬りかかってきた。
梅安は太刀を躱し、針を投げた。
浪人は、それを刀で受けた。
「誰だ」と梅安が問うと、浪人は名乗らず「すまん、人違いだ」と言い残して去った。
梅安は井筒屋に戻って、おまんに自分に似た客が来なかったか聞いた。
井筒屋に、本道医師の山崎宗伯が来ていた。
梅安は、宗伯のいる部屋を覗いた。
そこには蝋燭問屋の伊豆屋長兵衛がいて、宗伯を叱っていた。
そして、二人は駕籠に乗って、それぞれ帰路に着いた。
気さくな梅安は、人気者だ。
半右衛門は、いつもの倍の金を出し、伊豆屋長兵衛の暗殺を依頼した。
梅安に斬りつけた浪人が、女郎屋のお仲を尋ねた来た。
お仲の母は、彼女が幼い頃、山崎宗伯に犯され自害していた。
浪人は、病気に臥せっているお仲の代わりに、仇を討とうと宗伯を狙っているのだった。
軽くて薄い物語である。