冒頭、中年の男たちが、カフェテリアで議論している。
中でも声が大きいのが、ボリス・デヴィッドだ。
彼はかつて、コロンビア大学で弦理論を教えていて、ノーベル賞の候補にもなったという。
しかし取れなかったのは、政治的な意図があったからだと信じている。
前妻と喧嘩した時、彼は窓から飛び降りて怪我をし、それ以来、足を引きずっている。
ある日の夜ボリスは、道で凍えている少女に会った。
彼女はメロディ・セレスティンといい、ミシシッピの田舎から家出してきたのだった。
何か食べさせて欲しいというので、ボリスは彼女を家に連れて帰った。
彼は、一晩か二晩という約束で、彼女を泊めてやることにした。
世間知らずで頭の弱いメロディと、学者のボリスとでは、話が噛み合わない。
しかし、ニューヨーク観光をしたりしながら、いつしか1ヶ月が過ぎた。
メロディは、ボリスこそが運命の人だと信じる様になった。
彼女は、普通の人をボリスと比べてしまい、馬鹿に思えてしまう。
そしてついに、メロディはボリスにプロポーズした。
一年後。
結婚生活を送っている二人の前に、突然、メロディの母が現れた。
愉快なコメディである。