日本の映画である。
小学生の仲良し3人組、修太、朔、ミチルが、江ノ島神社に通じる坂道を上っている。
修太は、生まれつき心臓が悪い朔を背負い、ミチルは3人のランドセルを持っている。
登りついた先から、広がる海と、綺麗な虹が見えた。
目覚まし時計が鳴って、修太は目覚めた。
今日は、朔の三回忌に呼ばれている。
修太は、母に急かされながら支度して、朔の家に向かった。
修太は、2階にある朔の部屋に通された。
壁には、彼ら3人の写真が飾られていて、机の上には、あの日の手紙が置いてあった。
高校二年生の冬。
バスケの試合に行く直前、修太はミチルから、朔への手紙を託された。
手紙を届けると、朔は不在で、修太は朔の自転車を借りて試合会場に急いだ。
その日、朔が亡くなった。
ミチルは、イギリス留学に、その日、出発する。
手紙を見た朔は、駅まで全力で走ったため、心臓発作を起こしたのだった。
手紙を届け、彼の自転車を借りたことで、修太は彼の死に責任を感じている。
部屋に、「君もタイムトラベラー」 という本があり、中に腕時計が入っていた。
それを貰ってきた修太は、帰りの電車の中で腕時計を着け、説明書通りに念じてみた。
気がつくと、目の前に朔が座っている。
修太は、朔が亡くなる前日にタイムトラベルしていた。
そのまま学校へ行くと、ミチルがいた。
3人で体育館の掃除をしていると、ミチルがカメラを取り出して、写真を撮り始めた。
その後、理科室でプリズムをたくさん見つけて、窓際につるすと、部屋中に虹が広がった。
嬉しそうにミチルは、写真を撮った。
その時、通りかかったバスケ部の連中が、窓際にいる修太にボールをぶつけた。
修太は、三回忌の日の朝に戻った。
朔の部屋に飾られている写真が、変化していた。
過去を変えることができる、そう思った修太は、もう一度、同じことを繰り返した。
朔を、助けたい。
よく出来た作品だ。
コミカルなシーンもあって、飽きさせない。
タイムトラベルの矛盾が無いよう、苦心の跡がうかがえる。