日本のアニメーション映画である。
恐竜博に来たのび太は、背後に迫ったティラノザウルスを本物だと勘違いして、ジャイアンたちに笑われた。
化石発掘のコーナーでも、のび太は石ころを化石と間違えて恥をかいた。
のび太は悔しさのあまり、本物の恐竜を見つけると宣言して、駆け出した。
そして石に躓いた。
それが恐竜の卵かもしれないと思ったのび太は、急いで持ち帰り、ドラえもんに「タイムふろしき」を出してもらった。
拾ってきた石をそれに包んで、一晩が過ぎた。
タイムふろしきから出すと、それは卵だった。
卵が孵り、ビンクと緑の2匹の恐竜が出てきた。
ドラえもんが図鑑で調べると、どこにも載っておらず、新種だと判った。
のび太は、ピンクの方をミュー、緑をキューと名付けて、飼うことにした。
恐竜には羽毛があり、少し大きくなると飛び始めた。
部屋で飼えなくなったので、ドラえもんは「飼育ジオラマセット」を出した。
「インスタントミニチュアカメラ」で風景を撮影して、そこに自然を再現した。
また、公園の遊具も撮影して、設置した。
そして、ミューとキューだけでなく、自分たちも小さくなって、ジオラマで遊んだ。
大きくなったミューは自由に飛べるが、キューはいつまで経っても飛べない。
のび太は、逆上がりができない自分と重ね合わせて、キューを励ました。
2匹が成長して、ジャイアンたちに披露する日が来た。
ジャイアン、スネ夫、しずかちゃんを驚かすことができて、のび太は得意だったが、お母さんが部屋に入ってきそうになった。
ドラえもんはスモールライトが見つからず、「瞬間移動クレヨン」で2匹を屋根に移動させた。
屋根にいる2匹を見た近所の人は、大騒ぎだ。
お母さんを誤魔化した後、みんなでジオラマに入って遊んだ。
いつまでも、このままではいられない。
のび太は2匹を、彼らが棲んでいた時代に送り届けることを決めた。
この作品は、他のシリーズ作品と同様、シナリオがよく練られている。
シナリオはとても素晴らしく、画像も美しいのだが、脇役の吹き替えが素人なので、興醒めする。
盛り上がっているシーンだけに、腹立たしい。
有名な俳優でも、声優としては素人同然である。
クオリティの高い作品であり、世代を超えて固定ファンが多いのだから、芸能人の知名度に頼る必要は全く無い。
製作側は、自信を持っていただきたい。
プロの声優を揃える方が、より一層、完成度が増すのだ。