脚本家のチャーリー・カウフマンは、「マルコヴィッチの穴」で成功を収め、次の依頼に取りかかる。
それは、スーザン・オーリアンの「蘭に魅せられた男」という本の脚色だった。
起伏の少ないつまらない原作のため、なかなか、脚本が仕上がらない。
恋人のアメリアにも愛想を尽かされ、ますます悲観的になっていった。
さらに、双子の弟ドナルドは、邪魔ばかりする。
あっけらかんとしたドナルドは、脚本家に興味を持ち、教室に三日間通っただけで、作品を仕上げてしまう。
これが、エージェントに気に入られて高値が付く。
チャーリーの方は、一向に進まず、結局、スーザン本人に会いに行く。
スーザンの本に出てくるジョンという男は、実在していてスーザンと付き合っていた。
彼らは、蘭から抽出したドラッグを使っていたのだった。
後をつけていたチャーリーは、彼らに捕まってしまう。
この作品は、コミカルに進行していくが、ラストはシリアスだ。
チャーリーの物語の中にスーザンの話が挿入されていて、混乱するかも知れない。
ニコラス・ケイジが、悲観的なチャーリーと楽観的なドナルドの、一人二役を演じている。
どちらもはまっていて、面白い。
スーザン役は、メリル・ストリープだ。