イタリアの映画である。
第二次大戦。
北アフリカ、1942年10月23日~11月3日にかけて行なわれた、エル・アラメインの戦いを描いている。
主人公ラッセは大学生だったが、志願して兵役に就いた。
送られてきた所は、最前線である。
砂漠の真ん中で、物資輸送が乏しく、武器も水も食糧も不足していた。
赴任したその日、共に配属された伍長が、目の前で爆死した。
ラッセが配属されたのは、パヴィラ歩兵師団・第27連隊だ。
イタリア軍が構築した地雷原を挟んで、英国軍が遠方から爆撃を繰り返す。
こちらには、反撃する大砲は、無い。
日ごと、死傷者が増えていく。
ラッセは、華々しく戦うつもりだったのが、実際の戦場は予想と違っていた。
この作品も、戦争の悲惨さを描いたものだ。
主人公は最前線にいて戦闘に参加しているが、敵を殺傷するシーンは出てこないし、負傷するシーンもない。
決して、ヒーローではない。
また、戦闘シーンよりも最前線での日常が、多く描かれている。
連隊が砂漠を徒歩で移動中、トラックで移動しているドイツ兵団が追い抜いていく。
乗せてくれと頼むと、「イタリア野郎は、くたばってしまえ」と罵られた。
ドイツとイタリアは同盟国だったが、連帯して戦っていたのではない。
日本を含め三国同盟だったが、それは、ただ、互いに相手を攻めないという程度の条約でしかなかったのだ。
当時のドイツとイタリアの関係が、このシーンに表れている。