渥美清主演、日本の映画である。
昭和初期。
少年・山口善助はいたずらもので、しょっちゅう叱られては飯抜きの罰を受けていた。
ある日、貧しい彼の一家は、腐った魚を食べて食中毒になり、飯抜きだった彼以外、全員亡くなった。
その後、彼は親戚の世話になって育った。
彼は、好きになった女子先生に抱きついて、少年院に入れられた。
少年院を出てきた彼に、まともな仕事は無い。
彼は、誰もやりたがらない汲み取り屋を生業とした。
子供たちは彼を「うんこの善さん」と呼んで、揶揄った。
床屋をやっている中国人の王万林と美里夫婦だけは、彼と仲良くしてくれた。
善助のもとに召集令状が来た。
出征を控えた彼は、王に頭を刈ってもらった。
三度の飯が食える軍隊は、彼には天国だったが、六年経っても一等兵から昇進できず、「モサクレ」と、皆に呼ばれていた。
彼は、北京の軍犬部隊に派遣された。
そこでトモハル号の飼育担当になった。
トモハルは彼に懐き、善助の友になった。
トモハルを軍に献上したのは、京都の久留宮ヤエノという女性だった。
善助は、知り合った高見一等兵頼んで、彼女に手紙を書いてもらった。
ヤエノから返事が来た。
終戦になり、命令でトモハルを放さなくてはならなくなった。
日本に帰った善助は、ヤエノを訪ねていった。
この作品は、「続」とついているが、前作の続編ではない。
シリアスな話をコミカルに描いていて、楽しい作品になっている。