田宮二郎主演、日本の映画である。
浪速大学医学部第一外科教授の東貞蔵は、定年を控えていた。
彼は、後任の教授を誰にするか悩んでいた。
順当なら助教授の財前五郎を昇格させればいいのだが、東は財前を嫌っていた。
財前は優秀な医師であり、食道癌の手術では特に優れた技術を持っていた。
しかし、傲慢で名誉欲も強く、彼を嫌うものも多かった。
財前は幼い頃に父親を亡くし、母親が女で一つで育てた。
そして、財前産婦人科医院の婿養子となったのだった。
財前は、母のためにも教授になると誓っており、また養父の財前又一も教授の金看板を掲げるために、援助を惜しまない気でいた。
東は、後任の教授を外部から招聘しようと考えた。
そして、金沢大学の菊川昇に白羽の矢を立てた。
後任は教授会によって決まる。
財前は金の力で、東は権力で、票取り工作を始めた。
この作品は、ジメジメしていて後味が悪い。
手術のシーンは、本物の映像が使われている。