ドイツの映画である。
東西統一の10年前。
アレクサンダー ( アレックス ) ・ケルナー少年は、東ベルリンで母と姉の三人で暮らしていた。
父ローベルトは、好きになった女性を追いかけて、西ドイツに亡命してしまった。
そのショックで失語症になった母クリスティアーネを、アレックスは宇宙飛行士になる夢を語りながら、励まし続けた。
その甲斐あって回復した母は、東ドイツの社会主義体制に傾倒していった。
10年後。
狂信的社会主義者となった母は、国から表彰されるまでになった。
東ドイツ建国40周年。
アレックスは、反社会主義のデモに参加し、逮捕された。
そんな息子を見た母は、心臓発作を起こして入院した。
昏睡状態の母を担当した看護婦は、アレックスがデモで知り合ったララという女性だった。
二人は恋に落ちた。
ベルリンの壁が崩壊した。
西側の文化が、あっという間に流入してきた。
街にはコカ・コーラの看板があふれ、ハンバーガーショップ、スーパーマーケットなどができ、西側の車が道路を走っている。
母は、8ヶ月ぶりに目覚めた。
医師から、もう一度大きなショックを受けたら命の保証はないと言われたアレックスは、社会の変化を隠すことにした。
とてもよくできた作品である。
学ぶことも多い。