イタリアの映画である。
結婚して間もないジャンニの元に、義兄が訪ねてきた。
15年前、ジャンニの恋人が出産したパオロに会って欲しいという。
パオロを出産した時に、彼女は死亡した。
そのショックでジャンニは、パオロを放り出してしまったのだった。
パオロは、足の障害があった。
実の父親に会えば奇跡が起きるかもしれないと、医師が義兄に告げたのだ。
ジャンニは、ミュンヘンの駅でパオロに会った。
彼はパオロを、ベルリンにあるリハビリ施設へ送っていく。
電車の中で、どう接して良いか分からないジャンニは、ぎこちない。
パオロはマイペースで、ゲームをしている。
施設に着いた。
受付の女性は、ジャンニに冷たく接する。
その間にパオロは、施設の中をうろついて、言語障害のある女性の部屋にたどり着いた。
そこには、必死で本を読む女性と、優しく見守る母の姿があった。
パオロの採血が始まった。
ジャンニは気分が悪くなり、部屋を出て行ってしまう。
苦しそうにしているジャンニに、ニコールという女性が優しく話しかけた。
ニコールは、先ほどパオロが見た言語障害の女性の母親だ。
ジャンニはニコールに、パオロの父親かと問われ、「違う」 と言ってしまう。
テンポは良いが、内容は重い作品である。
ジャンニの弱さが、共感を生んでいる。