有村架純主演、日本の映画である。
小学生の頃、工藤さやかの夢は、友達を作ることだった。
学校に馴染めなかったさやかは、母の勧めで転校したが、それでもダメだった。
そんな時、通りがかった学生が着ていた制服が、さやかの目に止まった。
それは、大学までエスカレーター式に進学できる私立中学のものだった。
さやかは受験して合格、楽しい学校生活が始まった。
友達と遊び回り、全く勉強しなかったさやかは、成績が悪く、高校では学力最低クラスに振り分けられた。
高校二年の一学期、さやかは鞄に入れてあったタバコが見つかり、無期停学処分を受けた。
校長からは、人間のクズとまで言われた。
夏休み、母の勧めで、さやかは個別指導塾「青峰塾」の入塾試験を受けた。
結果は0点だったが、回答欄を全て埋めたことを坪田先生は褒めてくれた。
大人に褒められたことがなかったさやかは、とても嬉しかった。
そして、目標は高い方がいいと慶應義塾大学を目標にした。
この時点てさやかの偏差値は30しかなく、小学校四年生の復習から開始した。
さやかは、友達グループとファミレスに行っても、カラオケに行っても、勉強を続けた。
二学期になって停学処分が解けたさやかだが、勉強の疲れから、授業中に居眠りをした。
担任の西村に叱られ、慶應義塾を目指していることも馬鹿にされた。
西村は青峰塾を訪ね、喫茶店に坪田先生を呼び出し、さやかをそそのかすなと忠告した。
坪田先生は、さやかの可能性を信じていると、西村に反発した。
こっそりつけてきて二人の話を聞いていたさやかは、俄然、燃えてきた。
3年生になり、全国模試を受けた。
結果は、E判定だった。
この作品は、実話に基づいている。
痛い目にあった主人公が、師と出会い、鍛錬し、挫折を乗り越え、目標を達成するという、サクセスストーリーの王道である。
ありふれた流れなのだが、ここまで感動的な作品に仕上げた監督の力量を、おおいに評価する。
素晴らしい作品だ。