ジャン=ポール・ベルモンド主演、フランスの映画である。
ビクトール・ポーチエは、20の顔と名前を持ち、20人の愛人がいる詐欺師だ。
刑務所から出所した彼は、早速、仲間のラウールと仕事に取り掛かった。
彼は、愛人エレーヌのアパートに行き、独身貴族に変装した。
そして、アメリカ人の婦人を騙してアパートをまた売りし、5000ドルをせしめた。
彼はその金を、気前よく別の愛人にくれてやり、父親カミーユの元に帰った。
そこに、保護監察官マリー=シャルロットが訪ねてきた。
美しい彼女に一目惚れしたビクトールは、なんとかモノにしようと企んだ。
彼は高級スポーツカーに乗り、一流レストランで食事をした。
そして、彼女の家を訪ねた。
そこは博物館だった。
彼はそこで、3面のエル・グレコが収められているのを見た。
その話を聞いたカミーユは、ラウールも呼んで、絵を盗んで儲けようではないかと提案した。
決行の日、ビクトールは、言葉巧みにマリー=シャルロットの両親を連れ出した。
この作品は、ドタバタ喜劇である。
前半は、ドタバタしているだけで、そういうものが好きでないと楽しめない。
後半、絵画を盗むあたりから面白くなっていく。