1950年代。
ミュージカル映画スターだったトニー・ハンターは、スタイルが古くなって、半ば引退したような日々を過ごしていた。
ある日彼は、ロサンゼルスから、お忍びで、列車に乗ってニューヨークにやってきた。
落ち目の彼を、誰も気付かない。
駅には、親友のレスター・マートンと妻のリリーが迎えに来ていた。
脚本家であるレスターは、トニーを主演とした舞台劇の脚本を用意していた。
彼らは、演出を依頼するため、ジェフリー・コルドバを訪ねた。
彼は、舞台「オイディプス王」 を演じていた。
コルドバは、マートンの脚本に感激し、「これは現代版ファウストだ」 と絶賛した。
そして、演出だけでなく、悪役としての出演も快諾した。
さらに彼は、乗り気でないトニーを説得して、その気にさせもした。
また、主演女優として、バレエダンサーのガブリエルを抜擢し、彼女の恋人で振り付け師のポールも雇い入れた。
他の出演者も確保し、稽古が始まる。
しかし、昔のスタイルを変えられないトニーは、コルドバの指示に対して我慢の限界に達してしまった。
普通に楽しめるミュージカルだ。
劇中劇で、三つ子の赤ちゃんのシーンは笑える。