大手自転車メーカーの取締役だったアラン・クレイは、中国企業の台頭で会社の業績が悪化し、解任された。
彼は、大学生の娘キットの学費を捻出するために、家も車も手放した。
その上、妻が愛想をつかして出て行ってしまった。
母と暮らしているキットは、父を理解してくれている。
IT企業に再就職したアランは、「サウジアラビア国王の甥と知り合いだ」 とのことで、サウジアラビアへ出張になった。
営業職の彼は、ホログラム会議のシステムを国王にプレゼンして、売り込むのだ。
ホテルに着いた彼は、時差ボケもあり、翌朝、寝過ごしてしまった。
国際免許を用意してこなかった彼は、フロントに運転手付きの車を呼んでもらった。
やってきた男ユセフは、アメリカに留学経験があり、流暢に英語を話す。
彼は人妻と浮気をしていて、夫から命を狙われているのだそうだ。
そんな話をしながら目的地に着くと、そこは砂漠の真ん中で、会社のビルが一つ、ぽつんと建っているだけだ。
国王は、ここに新たな都市を建設する予定だ。
アランが仕事場として案内されたのは、本社の隣に設置されたテントだった。
入っていくと、先に到着していた彼の部下たちが、仕事をしていた。
そこは、冷房は効いているが、Wi-Fi が無く、プレゼンの準備がはかどらない。
さらに国王は多忙で、いつ会えるか分からない。
アメリカにいる上司からは、催促の電話が来る。
ストレスの溜まる日が続いた。
夜、ホテルに戻った彼は、背中に出来ている瘤を、ステーキナイフで切り取ろうとした。
その翌日も寝過ごしたアランは、ユセフを呼んで送ってもらう。
アランの背中の出血に気付いたユセフは、彼を病院に連れて行った。
担当したのは、ここでは珍しい女医、ハキム医師だったった。
この作品は、トム・ハンクスのための映画だ。
ほぼ全カット、彼が出ている。
コミカルなシーンがところどころにあって、楽しめる作品だ。