トム・ハンクス主演、インド、ドイツ、アメリカ合作の映画である。
ソ連のスパイ、ニューヨークに暮らすルドルフ・アベルが、FBIに捕まった。
「アメリカは公平な国である」 と世界に発信するため、アベルは裁判に掛けられることになった。
弁護士会は、ジェームズ・ドノバンを推薦する。
ドノバンは、長く刑事事件を扱っておらず、また、敵国のスパイの弁護ということで、躊躇したが、結局引き受けた。
家族には反対されるし、新聞記事になったことで、人々は彼に厳しい目を向けていた。
高度21000メートルからソ連国内を撮影し、もし撃墜されたら、機体を爆破して自害しろと命令される。
アベルは、有罪判決を受けた。
ドノバンは判事の元に出向き、アベルを生かしておくよう説得する。
いずれ米国民が捕虜になった時、交換できるからだ。
判事は納得し、死刑ではなく懲役刑を宣告した。
その頃、Uー2が撃墜され、パイロットが捕虜になった。
ソ連側から、密かに交渉の打診が来る。
東ドイツでは、ベルリンの壁が建設され、アメリカ人大学院生が東ドイツ当局に拘束された。
到着した東ドイツで学生のことを聞いたドノバンは、アベルと、パイロット、学生の同時交換を模索する。
緊迫感のある作品だ。
共産主義国の怖さが、ひしひしと伝わってくる。
冬のベルリンの、暗い雰囲気。
見応えのある映画だ。