韓国の映画である。
スアは、夫ウジンと小学生の息子ジホを残して、32歳の若さで亡くなった。
亡くなる時、夫に「雨の降る季節に戻ってくる」 と言い残した。
スアは、幼いジホのために、絵本を書いていた。
亡くなった母親ペンギンが、雨の日に地上に戻ってきて、赤ちゃんペンギンと楽しく過ごし、雨が終わるころ、雲の上に帰っていくという物語だ。
ジホは、梅雨になると母が帰ってくると信じていた。
テレビの天気予報が梅雨入りを告げた日、ジホは駅に向かって駆け出した。
ウジンは、慌てて追いかける。
ウジンも、奇跡を信じたい気持が、少しあった。
二人は、ずっと駅で待っていたが、やっぱりスアは現れなかった。
諦めて帰ろうとすると、トンネルの中で女性が眠っている。
そっと近づいて、顔を確かめると、スアだった。
ジホは大喜びで彼女に抱きついたが、彼女は、何も覚えていない。
戸惑う彼女を連れて、みんなは帰宅した。
スアは、息子と撮った写真を見ても、何も思い出せなかった。
しかし、そのまま、ウジンの家で暮らすことになった。
スアの記憶は戻らないが、ウジンもジホも幸せだった。
市川拓司原作、竹内結子、中村獅童主演「いま、会いにゆきます」 を、韓国でリメイクしたものだ。
前半は、すごく退屈だが、ラストは秀逸である。
スアの記憶が無い理由も、そこで分かる。
高校時代と大人になってからで、役者が異なるのは、いただけない。
中学時代の回想なら仕方が無いが、高校生なら、メイク次第で上手く行けただろう。
同じ俳優が演じていたら良かったのに。
その点のみ、違和感が残る。