クライヴ・オーウェン主演、イギリス・アメリカ合作の映画である。
2027年ロンドン。
アルゼンチンで、18才4ヶ月のディエゴ・リカルドが亡くなったとのニュースが流れた。
人々は、大いに落胆した。
なぜなら、リカルドは最も若い人間だったからだ。
2008年にインフルエンザが大流行して、大半の子供が死んだ。
翌年から、出生率が0%になった。
理由は、分からない。
子供が生まれなくなった世界には、未来の希望が無い。
やがて、世界中で紛争が起きて、国の形を成さなくなった。
現在、世界で唯一、イギリスだけが国として成立している。
イギリスは鎖国して、通行証がなければ入れない。
不法移民は、強制収容される。
イギリスでも、テロが横行し、自殺者も多い。
政府は、無料で抗うつ剤や自殺剤を配布している。
主人公セオ・ファロンは、エネルギー省に務めている。
ある日、彼は出勤の途中で拉致された。
連れて行かれたところは、反政府組織「フィッシュ」 のアジトだ。
そこにいたのは、セオの元妻ジュリアンだった。
驚くセオにジュリアンは、不法滞在している20歳の女性キーのために、通行証を用意して欲しいと頼んだ。
セオは、一旦断ったものの、文化大臣をしている従兄弟のジュリアンに話を付けた。
そして、通行証を用意して、セオも一緒に移動する。
ところが途中で、一行が襲撃され、ジュリアンが命を落とした。
何とか一行は、別のアジトに逃げ込んだ。
そこでセオは、キーが妊娠していることを打ち明けられた。
彼は、何としてもキーとお腹の中の子供を守らなければならない。
今観ると、なんだか現実になりそうな作品だ。
武漢ウイルスが流行り始めた頃、「感染したら生殖能力が奪われる。」 と一部で言われていた。
本当にそうなら、数年後の世界は、出生率0%になる。
デマであることを、祈る。