三国連太郎主演、日本の映画である。
昭和22年、9月。
台風10号が、北海道を直撃した。
岩内で火事があり、町の大部分が消失する。
出火元の質屋では、3人の撲殺死体が発見された。
同じ日、青函連絡船が沈没して、救助のために港は大混乱となった。
それに乗じて、岩内から逃げてきた男が3人、小舟で海に出て、下北半島を目指した。
この事故で、530人が死亡したのだが、身元不明の遺体が二体あった。
函館警察の弓坂刑事が調べると、網走刑務所から出所して間もない、沼田と木島という男だった。
その後の調べで、この2人は事件の3日前、殺された質屋の主人と「朝日温泉」 で相部屋になっていた。
その時、もう一人、犬飼という男もいた。
犬飼は、一人、青森の売春宿を訪れた。
彼は千鶴と名乗る芸者と、一夜を共にする。
翌日、彼は千鶴に、当時としては大金の三万四千円を手渡して、消えた。
千鶴 ( 本名八重 ) は、捜査に来た弓坂刑事に嘘をつき、謝金を返した後、東京に働きに出た。
10年後。
八重は、新聞に犬飼の写真を見付けた。
樽見京一郎という名士が、多額の寄付をしたという記事だ。
犬飼に恩を感じていた八重は、早速会いに行く。
長い、作品である。
焦点が、あちこち飛んで、分かりにくい。