ジャン = クロード・ヴァン・ダム主演、アメリカの映画である。
元傭兵サムソン・ゴールは、人身売買の現場に乗り込み、派手な格闘の末、少年を救い出した。
翌日、懇意にしているクビトコ刑事に呼び出される。
昨夜の現場だ。
ゴールは少年1人を救ったが、同じく連れ去られていた少女達数人を、逃げる際に火を放ったことで死なせてしまっていた。
ゴールは、クビトコ刑事に愛想を尽かされ、また、この日以来、死んだ少女の亡霊を見るようになった。
半年後、アメリカの格闘家フェイデンが、妻モニカと娘ベッキーを連れて、モルドバに来た。
ホテルで、ベッキーが行方不明になる。
夫婦は警察に通報し、賞金も付けて娘を捜すが、見付からない。
最後にアメリカ大使館の紹介で、ゴールの元へ来た。
しかし、酒浸りのゴールは、請け負うつもりはない。
落胆して帰る夫婦を尻目に、酒を飲む。
そのゴールを説得したのは、アメリカ大使館に勤める、彼の息子だった。
主人公を、完璧なスーパーヒーローとして描いていないのは良い。
ヴァン・ダムの格闘シーンが、あまりにも少ないので、それを期待しているとガッカリする。
「実は、~だったのだ」 と、アトセツを入れている。
この部分は、二流の脚本と言える。
問題が片付いた後に、実は~だったからと説明するのではなく、物語の流れの中で伏線を張っておかねばならないのだ。
ヴァン・ダムの渋い演技が、台無しだ。