イギリスの映画である。
ロンドンに住む頑固な老人アーサーは、妻のマリオンと二人暮らしだ。
マリオンは老人達の合唱グループ「年金ズ」に入っていて、アーサーに送り迎えしてもらっている。
近所に、アーサーとは仲がうまくいっていない息子ジェームズと孫娘が暮らしている。
年金ズが発表会予選に向けて練習をしていたある日、マリオンが倒れた。
癌が再発したのだ。
彼女は延命治療をせず、自宅で最後の日々を過ごすことにした。
そんな彼女を励ますために、合唱団のメンバーが自宅前で歌ってくれた。
それをアーサーが怒りにまかせて怒鳴りつけ、追い返してしまう。
マリオンは練習を続けることを望み、数日後アーサーに連れられ公民館へ。
しぶしぶアーサーは、謝罪した。
予選の日、マリオンはソロで、アーサーに対して熱唱した。
予選は突破したが、その後マリオンは弱っていく。
そして、寝ている間に亡くなった。
残されたアーサーは、マリオンとの日々を思い出すうちに、公民館に出掛け、一緒に歌うようになる。
年金ズは、本大会に向けて練習を積んでいた。
この後、一波乱、二波乱あって、アーサーは舞台に昇る。
この作品は、なかなかよく出来た感動作だ。
初めのうちは、退屈だ。
融通の利かない頑固爺が、煩わしく感じる。
このお爺さんは、マリオンにだけは笑顔を見せ、マリオンの言うことは何でも聞く優しさがある。
プライドが高く、素直になれないし、謝罪するのも苦手だ。
自分も、こういう風に年を取るのかと考えていると、感情移入してしまった。