captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

スノーデン

アメリカの映画である。

 

2013年、香港。

 

エドワード・スノーデンは、イギリス・ガーディアン紙のグレンと映画作家ローラをホテルの一室に招き入れた。

 

2人の携帯電話が、電子レンジの中に入れられた。

 

電波を遮断するためだ。

 

ローラがカメラを取り出して、撮影を始める。

 

スノーデンは、自己紹介から始めた。

 

数年前。

 

スノーデンは高校中退の後、軍に入った。

 

厳しい訓練で疲労骨折した彼は、除隊を余儀なくされた。

 

その後、CIAの試験を受けて合格する。

 

私生活では、ネットを通してリンゼイという恋人ができた。

 

国連代表部に配属されたスノーデンは、ある日、驚くべきプログラムに遭遇した。

 

それは、NSA ( 国家安全保障局 ) のもので、世界中の非公開のあらゆるメールやチャットまでを範囲として、検索できるシステムだった。

 

テロの監視が、名目上の目的だった。

 

その後、シャットダウンしたパソコンのカメラを遠隔で操作できることを知った彼は、カメラを向けられることを恐れるようになった。

 

日本の横田基地に赴任したスノーデンは、リンゼイを伴った。

 

スノーデンは使命感を持って仕事にのめり込み、就労ビザを持たないリンゼイは、彼を待つだけの日々だった。

 

2人の気持ちが、擦れ違っていく。

 

ついに、リンゼイが帰国してしまった。

 

帰国したスノーデンは、リンゼイとよりを戻した。

 

ハワイに赴任したスノーデンは、かつて彼が開発したプログラムが、テロ対策で暗殺のために使われていることを知る。

 

彼は、ある決意をした。

 

これは、事実に基づいた作品だ。

 

終わりの方では、スノーデン自身が演じている。

 

この映画を観て、PCやスマホのカメラにテープを貼る人が増えただろう。

 

 

 

 

アイガー北壁

ドイツの映画である。

 

ベルリンオリンピック直前の1936年。

 

ナチスドイツは、国威高揚のために、3970メートルのアイガー北壁初登頂をドイツ人に成し遂げさせたかった。

 

ドイツ政府は、初登頂成功者にオリンピック金メダルを授与すると、約束した。

 

ドイツ軍山岳猟兵のトニー・クルツとアンディー・ヒンターシュトイサーが、登頂に挑む。

 

トニーは、登山の時はいつも日記を持参し、頂上で記する習慣があった。

 

しかし、登頂の直前に、彼は元恋人のルイーゼを訪ねて、日記を手渡した。

 

「戻ってきてから、書く。」

 

ルイーゼはベルリン新聞社の記者で、この度のアイガー北壁登頂を取材に来ていた。

 

7月18日、深夜、トニーとアンディーは出発した。

 

彼らを追って、オーストリア隊のヴィリー・アングラーとエディ・ライナーも出発する。

 

彼らは、自らのルートではなく、トニー達の後についてきた。

 

十分な距離をとっていなかったので、落石を除けきれず、ヴィリーは頭を負傷した。

 

山麓のホテルには大勢の見物客がいて、望遠鏡で彼らを見守っている。

 

ルイーゼは、客達の写真を撮影していた。

 

夜、4人は3100メートル辺りでビバークした。

 

翌日も順調に登り、3350メートルに達する。

 

そこで、頭を怪我したヴィリーが動けなくなった。

 

3人は、下山を決意する。

 

ヴィリーをザイルでつり下げながら、徐々に降りていくのだ。

 

山の天候が急変し、雪崩が起きる。

 

この作品は、緊張感が凄い。

 

観ている途中で逃げ出したくなるくらいだ。

 

登り始めたら、岩に打ち込んだ小さなハーケンと、細いザイルに命を賭ける。

 

過酷な世界を描いている。

 

 

 

 

沈黙 ―サイレンス―

アメリカの映画である。

 

江戸時代初期の日本。

 

雲仙でキリスト教の神父達が、役人から拷問を受けていた。

 

棄教を迫られたが、彼らは受け入れることなく死んでいった。

 

棄教したフェレイラ神父が、キリスト教団圧の様子を手紙で本国に知らせてきた。

 

彼の弟子であるロドリゴ神父とガルペ神父は、彼が棄教したことが信じられなかった。

 

2人は、日本に旅立った。

 

彼らはマカオで、ポルトガル船に助けられたキチジローという日本人に出会った。

 

キチジローは切支丹だった。

 

2人の神父は、キチジローの手引きで、日本に密入国した。

 

彼らが訪れたトモギ村には司祭はおらず、「じいさま」 と呼ばれて尊敬されているイチゾウが、洗礼を施していた。

 

神父は、昼間は炭焼き小屋に潜み、夜、村に降りてきて信者と交流した。

 

しかしこの村には、フェレイラ神父を知る者はいなかった。

 

ある日、ロドリゴ神父は、キチジローの故郷・五島へ行くことになった。

 

そこにも多くの切支丹がおり、フェレイラ神父を知る者もいたが、現在の様子は分からなかった。

 

キチジローは、かつての切支丹狩りの時に、絵踏みをして生き延びたのだった。

 

しかし彼の家族は、踏み絵を踏むことができずに、彼の目の前で焼き殺された。

 

ロドリゴ神父が五島から戻ると、イチゾウが捕らえられていた。

 

奉行の井上は、「切支丹を差し出せ。差し出さねば、明日、人質を4人連れていく」 と言い残して去った。

 

翌日、殉教の覚悟を決めた3人とキチジローが、人質として差し出された。

 

連行される前に、4人とも踏み絵を踏む。

 

しかし、躊躇したとのことで、十字架に唾を吐きかけろと命じられた。

 

トモギ村の3人はそれができず、処刑された。

 

唾を吐いたキチジローは、釈放された。

 

この作品は、拷問や処刑のシーンが、夢に出てきそうなくらい残酷でリアルだ。

 

キリスト教が伝来して早い内に弾圧があった御陰で、日本は西洋列強の植民地にならずに済んだ。

 

それは、事実だ。

闇の歯車

瑛太主演、日本の時代劇である。

 

佐之助は、奥村という男から脅しを請け負って金を稼いでいる、ヤクザものだ。

 

その日も一稼ぎして、馴染みの店で酒を呑む。

 

この店には、脱藩して江戸で浪人をしている伊黒清十郎、前科者の老人・弥十、若旦那の仙太郎らが、各々、酒を呑んでいる。

 

そこに上品な老人・伊兵衛が入ってきて、佐之助に話しかけた。

 

押し込み強盗を手伝えば百両出すという。

 

佐之助は、相手にしなかった。

 

伊兵衛は、他の三人にも、それぞれ話を持ちかけた。

 

それぞれが、事情があって金を必要としていた。

 

女と住むようになった佐之助は、奥村のところに仕事をもらいに行った。

 

そこで、殺しを頼まれる。

 

佐之助は、それを拒んだ。

 

そして、伊兵衛の話に乗る。

 

押し込み先は、繰綿問屋の近江屋である。

 

そこには、組合で集金した七百両があった。

 

彼らは、日が暮れてすぐの「逢魔の時」 に、押し込む計画だ。

 

伊兵衛は、役人にマークされていて、常に岡っ引きに尾行されていた。

 

彼はそれに気付いていている。

 

そして二日後、計画が実行された。

 

ハリウッド映画に比べると、サスペンスが少ない。

 

ハラハラドキドキしないで、物語が流れていく。

 

だから、心に残らない。

 

 

セブン・イヤーズ・イン・チベット

ブラッドピット主演、アメリカの映画である。

 

1939年、オーストリアの登山家ハインリッヒ・ヒラーは、身重の妻を残して、仲間と共にヒマラヤへ旅立った。

 

最高峰へ登山中、雪崩が発生し、一行は下山を余儀なくされた。

 

インドへ下山すると、第二次世界大戦が始まっていた。

 

ドイツ人と間違えられた彼らは、イギリスの捕虜となり、強制収容所に入れられた。

 

ハインリッヒは、故郷に残した妻に手紙を書くが、届いた返事は離婚届だった。

 

ハインリッヒは、1人で何度も脱走を試みるが、尽く失敗した。

 

その度に警備が強化され、脱獄を企てている他の者達からは、批判される。

 

1942年、仲間達と共に、ついに脱獄に成功した。

 

自分勝手な性格のハインリッヒは、すぐに仲間と別れて、1人で逃げた。

 

彼は、チベットを目指した。

 

途中で、共に脱走した仲間のペーター・アウフシュタイナーと、再開した。

 

その後、苦労しながら、何とかチベットの首都ラサにたどり着く。

 

チベットは外国人を排除していたが、何とか紛れ込んだ。

 

彼らは優しいチベット人の世話になり、住むところ、食事、衣服が与えられた。

 

そこで暮らしている間に、彼らは現地の人々と、打ち解けていく。

 

ペーターは、最初に洋服を仕立ててくれた女性と恋仲になり、結婚した。

 

第二次世界大戦が終わり、ハインリッヒは帰国の準備に掛かった。

 

すると、オーストリアから手紙が来た。

 

彼が登山中に生まれた息子からで、彼を拒絶する内容だった。

 

彼は、帰国を止めた。

 

ある日、ダライ・ラマ14世の母が、ハインリッヒに会いたいと手紙をよこしてきた。

 

ハインリッヒは、彼女に会いに行き、ダライ・ラマとの面会が実現した。

 

ダライ・ラマは、好奇心いっぱいの少年だった。

 

彼は、ハインリッヒの話に、大いに興味があった。

 

ハインリッヒとの会話は、ダライ・ラマにとって、西洋文明に触れることが出来る唯一の機会だ。

 

ハインリッヒは、ダライ・ラマの要請で、映画館の建設に着手した。

 

平和に暮らすチベットの人々に、中国共産党の侵略の魔の手が伸びてきた。

 

この映画は、実話に基づいている。

 

中共人民解放軍によるチベット人の虐殺が、少しだけ描かれている。

 

ダライ・ラマの母役は、ダライ・ラマの妹が演じている。

 

中共によるチベット人の弾圧は、いまだに続いているのだ。

 

 

 

 

 

 

クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~

日本のアニメーション映画である。

 

冬の春日部。

 

しんのすけと父ひろしが帰宅すると、母みさえが、ビキニ姿で待っていた。

 

みさえは、オーストラリアへの格安新婚旅行ツアーに行きたいのだ。

 

今、オーストラリアは夏だ。

 

野原家は、全員揃ってツアーに参加した。

 

オーストラリアに着き、さらにフェリーで離島に上陸する。

 

ガイドが先導して、観光が始まった。

 

とある銅像の手に、時価10億円のエメラルドのレプリカがあった。

 

現地には、「宝欲しくば、花婿を捧げよ」 という言い伝えがある。

 

途中、しんのすけが射的をして、トレジャーハンターのコスチュームをゲットした。

 

喜んでいると、仮面の集団に追われた女が逃げてきた。

 

しんのすけとひろしが騒動に巻き込まれるが、無事、逃げ切った。

 

女はトレジャーハンターのインディ・ジュンコで、「魅惑のエメラルド」 を盗んで逃げる途中だったのだが、この騒動でなくしてしまった。

 

野原家はツアーに再び合流し、ビーチへ。

 

ラブラブな写真が撮影できれば、ドリンク一杯無料。

 

みさえの態度と裏腹に、ひろしはスキと言えずに失敗した。

 

夜、ツアー一行は、野外会場で夕食をとった。

 

みさえがひまわりのおむつを替えに席を離れている時、ダンスタイムになった。

 

ステージで一番盛り上げた人は、クルーズ船のディナーに招待される。

 

しんのすけとひろし、そして犬のシロも参加した。

 

そして、みさえのために頑張ったひろしが優勝した。

 

戻ってきたみさえは、女性ダンサーの間でデレデレしているひろしが、気に入らない。

 

持っていたポーチを投げつけ、先に帰ってしまった。

 

1人でホテルに帰るひろしを、仮面の集団が拉致した。

 

単純なストーリー展開。

 

エッチなシーンも、少し。

 

マッドマックスやキングコングのパクリ、みたいなシーン。

 

これらの効果で、大人も子供も楽しめる。

 

 

座頭市海を渡る

勝新太郎主演、日本の映画である。

 

今まで斬ってきた人の菩提を弔うため、座頭市は四国八十八ヵ所巡礼の旅に出た。

 

船の中、客の財布を奪った上に怒鳴り散らしている男が、座頭市にも突っかかる。

 

なだめても聞かない男の手を、座頭市は切り落とした。

 

座頭市は、巡礼の最初に金刀比羅宮にお参りした。

 

そして巡礼を始める。

 

橋の上で、男がいきなり斬りかかってきたので、座頭市は返り討ちにした。

 

男の馬が、死体を川へ流し、座頭市を誘った。

 

座頭市は、とぼとぼと、馬の後を着いていく。

 

村に入り、男の家に着いた。

 

家にいた女が、いきなり座頭市に斬りかかる。

 

座頭市は、躱すことなく腕を切られた。

 

女は、座頭市を襲った男・栄五郎の妹・お吉という。

 

お吉は、座頭市の手当をして、事情を話した。

 

栄五郎は、借金のかたに、座頭市暗殺をさせられたのだった。

 

この村は、馬喰の藤八が暴力で支配しようとしていた。

 

栄五郎は、藤八に命じられたのだった。

 

「海を渡る」 という題名だが、海は出てこない。

 

冒頭の船内だけが、唯一、海を連想させる。

 

名主をはじめ村人達に覇気が無く、藤八一味が押しかけて支配すると宣言しても、誰も戦おうとしない。

 

そこで座頭市が1人で立ち向かう、という設定なのだが、なぜ、今まで、村が支配されていなかったのか。

 

などと、疑問に思ってはいけない。

 

ただ、座頭市は優しくて強い、格好いいヒーローなのだ。