captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

デューン / 砂の惑星

アメリカのSF映画である。

 

遠い未来、宇宙は、皇帝シャルム4世が支配していた。

 

レト・アトレイデス公爵は、皇帝から惑星「アラキス」 を与えられた。

 

この星は、長寿 ( 不老不死 ) と宇宙旅行のための特殊能力が得られるスパイスを産出している。

 

スパイスはこの星でしか産出されず、それは、巨大な富を生み出した。

 

ただ、星全体が砂に覆われた「砂の惑星」 であり、巨大なサンドワーム ( 砂虫 ) が生息していた。

 

全長450メートルにもなる。

 

皇帝は、アトレイデス家と敵対するハルコネン家と手を組み、攻撃を仕掛けた。

 

レトは殺害され、息子ポールと、その母ジェシカは南極の方へ、無事逃げ延びた。

 

そこには、アキラスの原住民であるフレーメン達の国があった。

 

特殊能力に目覚めたポールは、フレーメン達と共に、ハルコネンと戦う。

 

この作品は、原作小説の方が、圧倒的に面白い。

 

壮大な物語を2時間ちょっとの映画に収めるのには、無理があった。

 

最初に長めの背景説明がある。

 

しかし、原作を読んでなければ、分かりにくい作品だ。 

 

寒い国から帰ったスパイ

ジョン・ル・カレの小説「寒い国から帰ってきたスパイ」 を原作とする、イギリスの映画である。

 

東西冷戦下、東ドイツに潜伏していたイギリス諜報部のスパイ・リーマスは、本国に呼び戻された。

 

東ベルリンで、協力者のメーリックが殺されたためだ。

 

犯人は東ドイツの実力者ムントだと、推測された。

 

リーマスは管理官から、「君は、寒い国に居続けていてくれ」 と言われた。

 

その後、諜報部を解雇されたリーマスは、図書館に再就職した。

 

そこで知り合った美しい女性ナンと、恋仲になる。

 

しかしリーマスは、飲んだくれて、だらしない日々を送っていた。

 

ある日、リーマスは暴力事件を起こして逮捕される。

 

釈放された彼に、出所者支援団体を名乗る男が接触してきた。

 

男は東ドイツ諜報部の人間であり、リーマスを寝返らせてイギリス諜報部の情報を得ようとしていた。

 

リーマスは、話に乗る。

 

解雇されたのは芝居だったのだ。

 

そして彼は、オランダのハーグへ、その後、東ベルリンに入った。

 

緻密で、気を抜くとストーリーが分からなくなってしまう。

 

緊迫した作品だ。

 

「寒い国に居続ける」 とは、「感情を捨てたスパイで居続ける」 という意味である。

 

ラストで、表題の意味が分かる。

 

 

鍵泥棒のメソッド

堺雅人香川照之主演、日本の映画である。

 

夜、高級車の中でクラシック音楽を聴いて、心を落ち着かせる男。

 

建物から男性がてで来ると、男は車から出て、素早く男性を刺し殺し、トランクに投げ入れた。

 

35歳になっても売れず、だらしない暮らしをしている役者・桜井武史は、財布の中に銭湯の無料券を見つけ、早速出向く。

 

脱衣所で隣り合わせたのは、先ほどの殺し屋。

 

桜井は、男の分厚い財布を目にして、ときめいた。

 

入浴中、男がすべって頭を強打し、気を失った。

 

桜井は、素早くロッカーの鍵を取り替えた。

 

翌日、病院で目を覚ました男は、記憶をなくしていた。

 

一緒に運ばれた手荷物から、どうやら自分は桜井武史、35歳らしい。

 

本物の桜井は、その男になりすまし、高級外車に乗って男のマンションに行く。

 

そこには、偽造した多数の身分証明書やピストルまであった。

 

物色していると、男のスマホが鳴った。

 

殺人の報酬を払う、という内容だ。

 

桜井は、男の名が「コンドウ」 だと知った。

 

当のコンドウは、身体が回復したため退院した。

 

病院の前で、父の見舞いに来ていた水嶋香奈 ( 広末涼子 ) と出会う。

 

香奈は、雑誌の編集長だ。

 

何でも計画しないと進められない性格であり、今は、結婚の計画を立てて相手を探していた。

 

記憶をなくしているコンドウは、手荷物の中にあった手紙から、桜井の安アパートに香奈の車で送ってもらった。

 

コンドウになりすました桜井は、報酬を受け取るためヤクザと会い、新たな殺人依頼を受けた。

 

ところが、ターゲットである女性を逃がそうとしたことから、ヤクザに追われることになる。

 

この作品は、脚本が丁寧に作られている。

 

三人の役者、とりわけ、香川照之の演技が素晴らしい。

 

広末涼子は、やっぱり、顔が怖い。

 

なぜだろう。

 

 

 

 

 

トリガール

日本の映画である。

 

主人公・鳥山ゆきなは、一浪のすえ、第一志望ではない雄飛工業大学に進学した。

 

登校初日、バスの中にはチェックのシャツにメガネの生徒ばかりで、耐えきれなくて降りる始末だ。

 

バスを降りると、ロードバイクに乗った青年が、颯爽とバスを追い抜いていった。

 

ゆきなは、教室で知り合った島村和美と、人力飛行機のサークルを訪ねた。

 

そこでは、毎年琵琶湖で行われている「鳥人間コンテスト」 にむけて、準備が進んでいた。

 

ゆきなは、部長の高橋圭に誘われて、サークルに入る。

 

そして、パイロットの候補になった。

 

このサークルには、正パイロットとして、圭の他に、雄飛の狂犬と呼ばれる坂場大志がいた。

 

ゆきなは、補欠と言うことを知り、がっかりする。

 

大会二ヶ月前の試験飛行で、圭が足を負傷した。

 

坂場は、ゆきなをパートナーに指名する。

 

会えば口喧嘩の二人だが、共にトレーニングを積み重ねていった。

 

洋画ばかり観ている私には、つまらなかった。

 

主なメンバーは表面だけが描かれていて、人物の厚みがない。

 

レーニングシーンに、リアリティがない。

 

だから、感情が移入できない。

 

4分の3くらいは、退屈で忍耐が要った。

 

ただ、ラスト。

 

大会のシーンは、コミカルであり、また、緊迫感もあって面白かった。

ジャックと天空の巨人

アメリカのファンタジー映画である。

 

昔、修道士達が神の声を聞くために、天まで届く豆の木を植えた。

 

ところが、そこには神様などいなくて、代わりに巨人の国ガンチュアがあった。

 

巨人達は、豆の木を伝って地上に降り立ち、略奪を始めた。

 

地上の王エリックは、巨人をコントロールする魔力がある王冠を、巨人の心臓で作った。

 

そして、巨人達を元の国に帰らして、豆の木を切り倒した。

 

これは、子供達の大好きなおとぎ話となった。

 

時が過ぎ。

 

村の青年ジャックは、ひょんなことから天まで届く豆の木の種を預かった。

 

それが水に濡れてしまい、豆の木が急激に育って、天まで届いてしまったのだった。

 

運悪く、城を抜け出してきていたイザベル姫が、豆の木に巻き込まれて天辺まで行ってしまった。

 

国王に率いられた騎士団とジャックは、イザベル姫を救うため、天に向かって登り始めた。

 

危険な冒険の始まりだ。

 

テンポがよく、最後まで楽しめる。

 

 

新・荒野の七人 馬上の決闘

アメリカの西部劇である。

 

「荒野の七人」 シリーズ、第三作だ。

 

19世紀末のメキシコ、農民達は圧政に苦しんでいた。

 

そこに立ち上がったのが、革命家のリーダー、キンテロ。

 

しかし彼は、政府軍のディエゴ大佐に捕まり、通称「ネズミの巣」 と呼ばれる刑務所に入れられてしまった。

 

キンテロの部下マックスは、軍資金を以て脱出し、山賊のリーダー、ロベロの元に行く。

 

そしてマックスは、ロベロの指示に従って、町へ大量の武器を買い付けに行った。

 

マックスは、町で伝説のガンマン、クリスに出会い、助けを求めた。

 

クリスは引き受け、さらに五人の腕利きガンマンを集めた。

 

一旦、農民の立てこもる山に集まり、クリスとマックスは、ネズミの巣を偵察に行った。

 

そこでは、ディエゴ大佐が農民達を虐殺していた。

 

クリス達は、警備の緩む日を見定めて、奇襲をかけることにした。

 

この手のモノは、第1作目が一番面白い。

 

クリスの元に集まったガンマン達の裏側 ( 人間性や歴史 ) を描いていれば、彼らに思い入れが出来て、もっと面白い作品になっただろう。

スーパー・チューズデイ 正義を売った日

アメリカの映画である。

 

ペンシルベニア州知事である民主党のマイク・モリスは、大統領予備選挙を戦っていた。

 

選挙は、優秀なリーダー、ポール・ザラ、新鋭の広報官スティーブン・マイヤーズらが活躍していた。

 

対抗馬は、大物民主党上院議員ブルマンだ。

 

こちらの選挙リーダーは、ポールと旧知のトム・ダフィーである。

 

ある夜、スティーブンは、極秘でトムに呼び出された。

 

こちらに寝返るようスカウトされたのだが、モリスに心酔しているスティーブンは、断った。

 

この席で彼はトムから、「ブルマンを支持すれば、国務長官を任命すると、トンプソン議員に約束した。」 と告げられた。

 

トンプソンは、オハイオ州上院議員で、選挙の鍵を握っている。

 

ティーブンは、選挙事務所でインターンをしているモリーと知り合い、食事に誘う。

 

そして、一夜を共にした。

 

彼女は、まだ、20才だ。

 

モリーは、モリスの子を宿していた。

 

この作品は、大統領選ではなく、党の代表を決める予備選挙を扱っている。

 

いわば仲間内の戦いなのだが、足の引っ張り合い、蹴落とし合いで、汚い選挙戦である。

 

「力が正義」 なのだろう。

 

後味の悪い作品である。