夜、高級車の中でクラシック音楽を聴いて、心を落ち着かせる男。
建物から男性がてで来ると、男は車から出て、素早く男性を刺し殺し、トランクに投げ入れた。
35歳になっても売れず、だらしない暮らしをしている役者・桜井武史は、財布の中に銭湯の無料券を見つけ、早速出向く。
脱衣所で隣り合わせたのは、先ほどの殺し屋。
桜井は、男の分厚い財布を目にして、ときめいた。
入浴中、男がすべって頭を強打し、気を失った。
桜井は、素早くロッカーの鍵を取り替えた。
翌日、病院で目を覚ました男は、記憶をなくしていた。
一緒に運ばれた手荷物から、どうやら自分は桜井武史、35歳らしい。
本物の桜井は、その男になりすまし、高級外車に乗って男のマンションに行く。
そこには、偽造した多数の身分証明書やピストルまであった。
物色していると、男のスマホが鳴った。
殺人の報酬を払う、という内容だ。
桜井は、男の名が「コンドウ」 だと知った。
当のコンドウは、身体が回復したため退院した。
病院の前で、父の見舞いに来ていた水嶋香奈 ( 広末涼子 ) と出会う。
香奈は、雑誌の編集長だ。
何でも計画しないと進められない性格であり、今は、結婚の計画を立てて相手を探していた。
記憶をなくしているコンドウは、手荷物の中にあった手紙から、桜井の安アパートに香奈の車で送ってもらった。
コンドウになりすました桜井は、報酬を受け取るためヤクザと会い、新たな殺人依頼を受けた。
ところが、ターゲットである女性を逃がそうとしたことから、ヤクザに追われることになる。
この作品は、脚本が丁寧に作られている。
三人の役者、とりわけ、香川照之の演技が素晴らしい。
広末涼子は、やっぱり、顔が怖い。
なぜだろう。