ヘレン・ミレン主演、イギリスの映画である。
1997年5月。
イギリスでは長く続いた保守政権が終わり、労働党のトニー・ブレアが次期首相に選出された。
あとはエリザベス女王から承認を得れば、正式に第73代イギリス首相となる。
ブレア夫妻は、女王に謁見するため、バッキンガム宮殿を訪れた。
侍従から謁見の作法を教えられ、トニーは無事に承認を得ることができた。
44歳、若き首相の誕生である。
トニーの妻ブレアは、典型的なリベラル主義者であり、女王に対してぞんざいな態度を示した。
8月。
エリザベス女王は、フィリップ殿下、チャールズ皇太子、ウイリアム王子、ヘンリー王子ら家族で、スコットランドのバルモラル城に滞在していた。
皇太子は、既にダイアナ元皇太子妃と離婚をしていた。
彼女は離婚後、地雷除去支援など精力的に活動していて、マスコミにも取り上げられ、相変わらず人気が高かった。
女王もフィリップ殿下も、それが面白くなかった。
8月31日、深夜。
女王の元に、ダイアナがパリで交通事故に遭って重体だとの知らせが入った。
同乗していた彼女の恋人は亡くなったと言う。
しばらくして、ダイアナが死亡した。
女王は反対したが、チャールズ皇太子はプライベートジェットでパリに飛んだ。
ダイアナは王室を離れているので、私人として扱うべきだと、女王は考えていたのだった。
この作品は、現実に起きたことを元にして制作された。
伝統と格式、国民感情、家族への想いなど、エリザベス女王の様々な葛藤がうまく表現されている。
実際のニュース映像も上手く使用されていて、リアリティがある。
また、リベラルながらも女王を理解し、彼女を支えるトニー・ブレア首相も、好感が持てる演出だ。